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GB解析 -HG- ネバーランドのリンゴ あのダンジョンは・・・。
 じとじと雨にウンザリ中のゲームブック・フリークのみなさま、こんばんわ。ゲームブック解析でございます。

 本日は表題の通り、ネバーランドのリンゴの解析に参りたいと思います。
 ドルアーガ・シリーズで著名な鈴木直人さんを東の横綱とすれば、このネバーランドのリンゴで著名な林友彦さんは、いわば西の横綱。
 なぜこれほどまでに著名な作品の解析が遅れていたかといえば、まあ、単純に面倒だったからなのですが、本作、総パラグラフ数1000という、まさに巨艦巨砲主義の極致ともいえる作品であるからです。
 しかもまあ、あちこちでジャンプしまくるわけでして、よくぞまあ、整合性を取れたよなこの作品、と逆に感心してしまうほどです。

 本作に関しては、wikipediaに記載がありますので、とりあえずそっちをみて、わたくしの省力化にご協力願いたいのですが、うーん、読んでみたところ、ちょっと情報が足りない感じかなあ・・・。
 基本的に、ネバーランドのリンゴとニフルハイムのユリは、全く別のレベルで語られるべき作品なのですが・・・、まあいいか。

 ネバーランドのリンゴ

 まあ、その辺はおいおい語っていくことにしましょう。
 えーと、まずはどこから行きましょうか。
 え? ああ、山ですか。
 はいはい、山ね。
 ちょっと、語らなければならない項目が多すぎて、朦朧気味の管理人ですが、ちゃっちゃと順序良く片付けていきましょう。



 と、これが山なんですが・・・、えーと、このレベルだと意味がわからない。
 うーん、そうでしょう。元は4500×3000の山ですからねえ・・・。
 ただまあ、たぶん、実寸を渡してもわからないと思われますので、横1600にした画像を用意しましたので、こちらをご覧ください。
 だいぶ見通しがよくなってきましたかね。

 では、この解析図の読み方をレクチャーしつつ、その姿に迫ってみることにしましょう。

 まず、目に付くのは、7つとか6つとか分岐している分岐がやたらに多いということ。
 これは実は魔法の分岐でして、例えば戦闘や何らかのピンチに陥った際に使われる魔法が分岐しているのです。
 で、分岐したらすぐに本筋に戻ってしまう。このパターンがネバーランドのリンゴには多いということをまず指摘しておきましょう。
 とにかくこのパターン分岐をしているところがたぶん40箇所ぐらいある。
 40×7で280ですから、実は、このネバーランドのリンゴの分岐はこの魔法分岐が1/4を占めているとみることができます。また後述しますが迷宮部分が推定400項目ですから、これだけで680。結局のところ、本作が1000項目もある理由は物語とは全然関係ない処理系が占めている、とみてよいでしょう。
 実質的にはかなり小さい、おそらく450ぐらいのサイズのゲームブックなのです。
 それが無理やり1000のサイズまで拡張されているのです。

 また、本作はマップ移動する系統の作品ですので、いわゆる樋口型の山構成となっています。山が二つに分かれるのは、前半がメインの部分、そして後半がちょっとwikipediaの方にも書いてありましたが、本作の評判を悪くしている蜃気楼城の迷路です。
 ざっくり言って、本作ネバーランドのリンゴはこの前半の山が作品のほとんどだと思ったほうがよいでしょう。迷路部分はわたしも数えたわけではないのですが、このグラフ解析図を見ているかぎりでは、400項目ぐらいのボリュームがありそうです。
 結構でかいですね。

 あと、白抜きになっている部分があるのですが、これは、このゲームブック解析ツールが、18項目までしか色分けができないからなのですが、さすがにこのレベルになるといい感じにぶっちぎってきます。
 いい加減、この辺は直せという気もしてくるのですが、あんまり色を近づけすぎてしまうと逆に判別しにくくなるというジレンマもありまして、この辺はなんかいい方法がないかなあと思っております。
 ネバーランドを見る感じでは50色ぐらいあればいいのか・・・。
 どーしますかねえ・・・。
 閑話休題。


 以上がグラフ構造解析からわかることです。

 さまざまに語ってきましたが、本作が悪い作品かといいますと、とんでもない。
 いわゆる、ますむらひろし作品のようなファンタジックなのほほんとした世界観は始終崩れることなく、この辺りがネバーランドのリンゴが根強く支持される理由だと思えてきます。また、デッドエンドも、それほどきつくなく、脱落が少ないんじゃないかと推測できるのです。
 ファイティング・ファンタジーシリーズなどの欧米ものは、ちょっと、デッドエンドがえぐすぎて、これは一般向けじゃないだろうと思えてしまうのです。パックス砦の囚人などは、これを楽しめるやつはマゾだなと思ったほどです。
 あまり評価されていないのですが、双葉文庫系はこの辺への配慮が非常に行き届いている作品が多く、初期モノが爆発的に売れた理由はこの辺にあるような気がします。
 なので、本作は創元文化圏の作者が、双葉文化圏を勉強して生み出した作品だったのではと推測してしまいます。結構、日本のファミコン文化で築かれた、あんまり死が残酷に描かれないという文化の影響は大きい気がするのです。
 デッドエンドでの脱落、に目を向けた林さんの慧眼かもしれません。
 普通に考えれば、例えばファイティング・ファンタジーの死のワナの地下迷宮のような状況はかなり過酷です。というか、人権とか全くなしな世界です。でもその物語を楽しめる人はかなり限られるのでは、と思ってしまうのです。
 わたしが書いた、紹介文を引用してみましょう。

 本作は、悪い領主が開催する、迷宮探検大会に参加するという話。なぞに満ちた迷宮は非常に危険で、これまで一度も出てきた者がないという設定。確かに極端にデッドエンドが多い迷宮で、これは出てくるのは難しいなあと、完全解析データを見ながら思うのですが(笑)、単なる迷宮ものではありません。
 その迷宮の中では、過去に大会に参加し一生迷宮にとらわれたまま生きる男や、一緒に参加した別の人間と出会い協力しあったりと、工夫がかなりされている。


 ちょっと、冷静に引いてみてみると、有り得ないぐらい過酷でしょ(笑)。
 そこが魅力といえば魅力なのですが、ちょっと一般向けではない気がするのです。
 まあ、そこはよい。
 双葉の良作系っぽいにおいがするなあと思ったまでです。


 さて、散々に揶揄される、迷宮についても語ってみましょう。

 まずですが、このセクションは、コンピュータで自動的に書いてますねえ・・・。
 おっと、この時代に自動化していた人が居たのかと思ってしまったのですが、自動化されています。これはその兆候が、実は例外処理のところに見えるからです。
 ちょっと、どの場所かは、見失ってしまったのですが(<というかだめすぎ・・・)、いくつかの箇所で、この文章の切りかたはないだろうというところがあるのです。

 でも、ここで、どうだろうと思うところがあります。
 コンピュータで自動化して書くのはいいのです。だけど、それがあからさまにわかるものを出すというのはどうだろうと思うのです。例えば、わたしは林さんが使った方法でダンジョンを自動的に生み出すことができるでしょう。たぶん、1000とか言わず、自動ですから2万でも、1500万でもそういう項目数の自動化ダンジョンを作ることは難しいことではありません。
 ぱーと、phpでもPythonでも、ActionScriptでもいいのですが、200行ぐらいのアルゴリズムを書けば、それは実現できます。
 でも、それはプレイヤーはプレイしたいでしょうか。
 この辺は、FPSの問題とか、オブリビオンあたりの話に直結するので、なかなかに生臭いのですが、むしろ、その現代の問題にまで影響を与えられるゲームブックがあったという話になるのですが、どういえばいいのだろう、すごい正確でレベルが高いところで発言すれば、物語の独立四要素の生成を機械化した際に、どれだけ物語は劣化するか、という話なのですが、これは、実は現在のFPSの世界の最先端の部分であると思う。
 というか、AoE3でマイクロソフトはマップの自動生成やめたよ?
 という話だったりするのであるが、これはインパクトを持って受け止める人が少ないので不思議である。

 かなり自動化率の高そうなオブリビオンでさえ、あの数百とかあるダンジョンは、どこまで自動化しているかはあるにせよ、マップデザインは人がやっていると思われる。
 マップデザインは、舞台のデザインになるからだ。

 だから、せめて、あの簡素な記述はやめて、スクリプトが吐き出したダンジョンに色彩を与えるべきであったのではないだろうか?

 幸せなダンジョンを引用してみよう。
 例えば、わたしがよくパーフェクトグレードに相応しい作としてあげるミノス王の宮廷であるが、この作も半分ぐらいがダンジョンである。しかし、そのそっけない部類の項目を引用するだけで、なぜこれがゲームブックの王者であり、パーフェクトの名を冠するに相応しい作であるかわかると思う。
 幸せなダンジョンとはこういうものであるとわたしは思う。
 ダンジョンにも、パーフェクトとゴミくずがある。

 ここでは壁一面の青い影が君を取り巻いて、まるで大海原に漂っているような錯覚をおぼえる。だが、ここに描かれているのは、無慈悲にも荒波に弄ばれるダナエ母子の姿だ。彼女は、ゼウスが彼女のもとを訪れた、あの運命の日を、どんなにか嘆いているように見える。この哀れな物語に涙を浮かべながら、君はなおも先に進む。
 北へ行く気なら
 東なら
 西なら
 南なら


 これはよくかけているところを引用しているわけではない。
 わたしはミノス王を解析しながら、ダンジョンはそっけないなあと思っていた。
 このレベルがそっけないのである。
 もっと、そっけない項目を見つけた。こんな感じだ。

 君は一度、例の天井の高い部屋へ引き返す。この複雑きわまる迷宮内で完全に道を迷ってしまったのではないかと思うと、心細くてたまらない。ここから
 北へ行く気なら
 東なら
 西なら
 南なら


 ネバーランドを引用して欲しいだろうか?
 わたしは、むやみやたらにパーフェクトをつけているわけではない。王者に冠すべきであるから王冠を贈っているのである。

 さて、では、少しグレードが落ちるがマスターグレードのスーパー・ブラックオニキスに行ってみよう。

 北と西に通路がある曲がり角に立っている。南と東は石壁だ。北へ4ブロック先に、赤い房飾りが落ちている。西の通路には誰もいない。長い通路で先はよくみえない。
 北へ歩く
 西に歩く

 だいぶグレードが落ちる感じがわかるだろうか。
 ちょっと、打ちながら、本当に、落ちるなあと思ってしまった(笑)。
 せめて、このレベルにならないのか、という気がしてしまう。

 まあ、いいか。
 わたしも、今作っているのの次にリリースする予定のが、盗賊都市型のシティアドヴェンチャーのつもりなので、この辺は結構興味津々のところである。
 一度ペンディングにしてしまったのだが、FPS的なダンジョンをかなりの部分自動化してゲームブック化(というか、ゲームブックではなく、なんと言えばいいのだろうか? テキストゲーム化なのだが)してみたいと思ったことがあった。
 例えば、フランスかなんかの古城の平面図をわたしはかなりの数持っているので、それをダンジョンにすることはできる。
 各地点の情景描写を書いてこれを舞台テーブルに、メインのストーリーテーブルを進展用に使って、あとは戦闘ということになる。これは主人公のステータステーブルと、敵のテーブルが必要になる。
 戦闘に入ると詳細舞台テーブルに入って・・・、とこれはそんなに苦労なく実装できそうな気がしているのである。
 ただ、この複数のグラフの組み合わせですべてを操作する物語系はたぶんあんまりない。
 これはD&Dの呪い、そしてヒットポイントの呪縛なのだけど、パラメータを捨てて、グラフですべてを管理すれば、これまでとは全く違ったものが作れると思うのだけど、どうだろう?
 まあ、いいや。
 いつになるか、わからないけど、これは作ろう。

 長くなった。
 こんなとこ。







| ゲームブック解析 -HG- | 22:29 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 暗黒の聖地 うーん、ひたすらダンジョン・・・。
 まいど暑苦しい夜をお過ごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。ゲームブック解析です。

 さて、本解析で通しナンバーが209。
 この解析が終われば、残りは2冊となります。

 しかし、これを聞いて、あれ、11冊数が合わないことになる、これは何だろう? と思ったりはしませんか? んー。これはゲームブック解析の苦難の道でもあるのですが、これはこれまで「解析不能だったゲームブックの数」と説明されてきました。
 この説明はあっているといえば、合っている。
 間違っているといえば、まあ、間違っている。
 本当のところは何かといえば、解析することを放棄されたゲームブックというのが、もっとも正しいかもしれません。
 さらに正確にいえば、「当時の技術では難しく」を付け加えるといいのかもしれません。
 「当時のモチベーションでは面倒くさく」も付け加えると、より正確です。

 管理人の本棚には、解析放棄棚なるものがあり、ここには20冊ぐらいのゲームブックが収まっています。
 一番幅をしめているのは、ブレナンのゲームブックでしょうか。
 たぶん、このゲームブックをご存知の方はわかると思うのですが、このゲームブックはマップを使ってそこに書いてある番号に自由に飛んでいいという、かなりフリーダムなシステムを採用しています。
 例えば村の絵が示され、どこへ行ってもいいといわれます。
 50箇所ぐらいが示されます。
 これをまともにグラフ解析に掛けると、すさまじく平坦な、あんまり意味がないグラフ構造が現れることでしょう。たぶん、ブレナンはこの辺はフラグで管理していると思われるのですが、現在の解析はフラグを見ていません。
 なので、解析がナンセンスだというのもあるのですが、当時は技術的に50項目もある選択肢を処理できるプログラムがなかったというのもあります(今はある)。まあ、もっとも、一番大きな要因は解析者たるわたくしが、
「こんなの、解析できるか、ばかも休み休み言え!」
 と激怒した(というか、単に面倒で逆ギレした)というのが、ブレナンの解析がペンディングになっている理由です。

 ただ、これは、「当時はそうだった」ので「そのまま、放置され続けている」だけでありまして、まあ、今の技術であればぜんぜん問題なくサルベージュできる作品がないことはない。
 もちろん、グラフ構造上解析が不能なものもあります。
 以前、紹介したエニックス文庫版のドラゴンクエストのように、グラフ構造がめちゃくちゃになっており、わたしが再ナンバリングをする必要がある作品などです。
 まあ、できないことはない、という事は間違いではないのですが、作品のグレードが落ちるものであれば、そんな面倒をわたしがやるはずはない、と容易に想像できます。
 3時間ぐらい格闘するよりは、なかったことにして葬り去ってしまう方が容易だからです。ドラゴンクエストがサルベージュされたのは、単に双葉版との比較に必要だったという、シンプルな理由からだったりします。理由がなければ、放置されているのが現状です。

 しかし、実は、これらの問題はツールが開発されることにより、解決する可能性があります。例えば、リ・ナンバリングが必要な作品群用は結構あるのですが、実は、名作と名高いパンタクルシリーズがリ・ナンバリングが必要なため、これを解析するために、ツールの開発計画がないと言うとうそになる。
 あのパンタクル・システムを解析するツールとなると、結構パワフルですので、他のゲームブックもその恩恵で一気に解析される可能性があります。

 また、当時の技術では解析不能だったもので現在の技術で問題なく解析できるものもあります。例えば、「ウィザード家の秘宝 「名探偵ホームズ」より」などは解析放棄棚に入っているのですが、今の技術からすると、これは、速攻でサルベージュだろうと思える理由で放棄されているのです。
 これは番号ジャンプを解析できなかったのですが、現状では、ほぼ問題ないレベルになってきています。詰まっているのが、たしか一箇所だったので、たぶんグラフ解析で一発でいきそうなのですが。まあ、いいか、そのうちに。

 と、長々と書いてきましたが、なぜこんなことを書くかというと、これからご紹介する作品が、実は解析放棄棚行き直前の作品だったから(笑)。ギミックがこっているのはいいのですが、ユーザを困らせるだけのためのギミックはさすがに興味がわきません・・・。
 なんか、もういいかなあ、どうでも、という危機がなんど訪れたことか・・・。

 ただ、こういった作品を作り出すことは困難だったらしく、本書のあとがきにはこのような記載があります。

 私もそのお蔭で、原稿を仕上げた後、一ヶ月ほどは、偏頭痛と神経性胃炎に襲われました。そのあげく、医者からは、長期入院が必要だと診断されてしまったのです。


 想像以上に過酷です。
 わたしでさえ、完全解析に4時間も掛かったのですから、1989年当時ではとんでもないことになりそうです・・・。まあ、いいか。


 さて、本作ですが、前作の紅蓮の騎士の続編でありますが、前作のわりと斬新だった展開はなりを潜め、ひたすらダンジョンとギミックという作品です。何か仕掛けがあって、新鮮味があればよいのですが、何かがあるわけではありません。
 以前、書いたスーパー・ブラックオニキスの解説から引用してみましょう。

 本作は、ちょっとダンジョンものとしてみても質素だし、物語があるとは言い難い。ダンジョンとしては、ドルアーガの塔の第二部のほうが上、もちろん、海外作品と比べようもない。
 で、本作は全部ダンジョンだから、つまりだめってことじゃないの? という話になる。
 もちろん、そうではない。
 なぜだろう?
 そこが語りたいのである。

 本作の特徴は、鈴木さんもあとがきで書いているが、4人でパーティーを組むというところなのだろう。(中略)鈴木さん独特のギミック感がパーティーに仕掛けてあるというところが新感覚なのかも知れない。
 (しかし、タラミスはあまりにも扱いがおざなりで泣ける・・・)
 このパーティーがなかったら、この、スーパー・ブラックオニキスはどれだけ精彩を失った作品になってしまっていただろうと思う。


 ここでいうところの、パーティーのいないスーパー・ブラックオニキスのような作品なのです。また敢えて付け加えれば、ダンジョンとしては、スーパー・ブラックオニキスに劣る。

 山を見てみましょう。



 なかなかすばらしい山ですが、やはり何かが足りない。
 わたしは、ソーサリーの「王たちの冠」や「スーパー・ブラックオニキス」を振り返ってみて、あの作品を単なるそっけないダンジョン作品ではなくしているのは何なのだろうと思ってしまいます。
 また、FFシリーズにそれなりの精彩を与えているのは何なのだろうと。
 面白い切り口の企画であったり、ディテールの詳細さであったりしたのですが、この暗黒の聖地には、なにか欠けているような気がしてならないのです。
 しいて言えば、このような作品は双葉文庫の作品にしばしば見られます。
(ダンジョンものとしてはそっけないが、とにかくずっと戦っていて、味気ない)
 ここを分かつものは何なのだろうと、考え込んでしまうのです。

 うーん、難しいですね。
 壮大なグラフ構造に敬意を示して、HGで。


 残り、2冊か・・・。







| ゲームブック解析 -HG- | 21:48 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 紅蓮の騎士 なかなかのでき
 毎晩収集にはげむゲームブック・フリークのみなさま、こんばんわ。ゲームブック解析です。

 現在、200冊解析目前、創元在庫処分フェア真っ最中となっておりますが、こういうスローペースのときにかぎって、蔵書が増える傾向に・・・。かなりがしがしと解析をしているつもりなのですが、ざくっと本が入るときには入るので、どうしようもありません・・・。

 この規模になってきますと、もともと出版数の少ないゲームブックですから、だいぶコンプリートに近いところが出てきます。おそらく全体で800冊ぐらいのゲームブックの1/4近くを解析していることになりますから、そうなって当然といえば当然です。
 ほとんど市場に出回らず、入手は不可能だろうと思われるシリーズもありますので、全体の半分はいかないだろうとは思うのですが、振り返ってみると、かなりのカバー率になり始めていて愕然とします。
 正直なところ、現在ゲームブック解析でやっている解析は、単純にグラフを収集するためだけにやっているところがあり、たぶん、その後にクラスター解析(詳細ゲームブック解析でやっているもの)などを自動化し始めると、厖大な研究データになるんじゃないかと思えてきます。

 早くGoogle App Engineに移行して、ぐりぐりいじりたいと思う反面、それはそれで恐ろしい世界だなあとぼんやりと思うのです。
 この辺のおそれは、わたしがある意味ハッカー失格である点であるかも知れません。
 まあ、いいや。


 さて、本日は、「紅蓮の騎士」です。
 本書は、ゲームブック・コンテスト入選作ということで、わたしがよく言う、いわゆる創元原理主義ど真ん中の作品です。
 管理人自身が、創元派、FF派、富士見派、HJ派でいえば、富士見派な人間なので(あえて言えばTRPG色が強いという感じでしょうか)、なかなかに水が合わないのですが、

 ・非常に凝ったグラフ構造
 ・パラグラフ数が厖大
 ・ダンジョン系が多い
 ・物語は弱め
 ・ギミックに拘る

 といったような特徴があるかと思います。
 実際、東京創元社の編集がそのような作品を好んでいたのかどうかは謎なのですが、本作はまさにそのような特徴を体現する作品といえます。

 本作はオーソドックスなファンタジー物を創元ゲームブックとして仕上げたという感じ。
 世界感はちょっと浅いというか、本格というには遠いところがありますが、本作が初作とのことですので、充分に読ませるレベルといえます。

 続いて山を見てみましょう。



 これが本作のグラフ構造なのですが、若干同じ色のグラフが連続することが多いように見えないでしょうか。この辺は火吹き山などと比較をすると、顕著なのですが、一つのパラグラフから出ている選択肢が多いということにです。
 この形に似ているのが、実はソーサリーシリーズ
 規模といい、山容といい、色の分布といい、非常に似ています。
 これは、非常に仕える魔法の数が多いということもあるのですが、だいぶソーサリーを参考にしているのでは、と思えてきます。

 惜しむらくは、さすがにソーサリーほどの重厚な世界観を表現できなったところか。
 グラフよし、世界観残念という感じか。

 しかし、ゲームブックとして充分遊べることはこのグラフ解析図が証明していると思って間違いないでしょう。



 




| ゲームブック解析 -HG- | 22:17 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -MG→HG- 魔術師の宝冠 ば、バスタード?
 (注:本作は、詳細GB解析の結果、HGグレードにダウングレードされました。ご了承ください)

 続きです。

 続きまして、魔法の王国3部作の第2作「魔術師の宝冠」へ参りましょう。

 ん?
 うーん・・・。
 なんか、見えてしまいましたか・・・。
 というか、グレードはタイトルに入っているので、見えてしまうんですよね・・・。
 まあ、なんとも白々しくもありますが、なにとぞご協力いただきまして、お付き合いいただければ幸いです・・・。

 あー、あれ?
 あれ? わたしは、今、何をしていたのだろう?
 あー、「魔術師の宝冠」のご紹介でした。

 さて、本作ですが、本作は前作「魔力の杖」の五年後のお話。
 前作で仲間となった、野生的な美しいドルイド娘ダーリスと、コミカルな従者でミニ・ファイア・ドラゴンのラファエルと旅を続けています。

 前作ではほんのちょっぴりの登場でしたが、本作ではダーリスの色香に惑わされて鼻の下をだらんと伸ばすことも、ラファエルと愉快な漫才をすることも、堪能し放題!
 あー、いや、その前に、本作は、これでもかこれでもかというぐらい重厚な、謎に満ちた魔法の王国で、強大な敵を前にして、生死をかけた冒険を繰り広げなければなりません。
 あなたの武器は、20種類以上の魔法のみ。
 まさに、ここは魔法の王国なのです。

 と、若干煽ってみましたが、なんかこんなんじゃあ、5ミリぐらいしか本書の魅力は伝えられていないですね・・・。
 困った・・・。

 本書。
 パラグラフ1から、いきなり飛ばします。
 何の説明もなく始まるのは、マンティコアとの戦い。
 重厚で、スピーディーな戦闘が始まり、いくつもの決断を迫られます。
 もう、チュートリアルは済んでるんだから、ここから全開でいくぜ! という、作者からの明らかなサイン。このいきなりのスタートダッシュから、そのままとどまるところを知らない加速を続けていくのです。
 
 きみが大ドルイド僧の神聖な森に近づく頃には、星のない空に、ウィールウッドの火々が輝いている。森の部落にずっと住んでいる人間のほとんどは、ダーリスの父の従者や助手をしている。そうでないものは病気か、身よりのないカンド人で、病気が治るか、住むところがきまるまで大ドルイド僧といっしょに住んでいる。きみの父、大魔術師ランドールが何年も住み、研究したのもこの美しい場所だ。
「魔術師デリング! 大ドルイド僧パースがお探しですよ!」


 ちょっと、待ってと言いたくなりますが、大丈夫、チュートリアル済みです。

「状況はきみが知っているよりも重大だ。聖騎士たちは沼の見張りをやめてしまい、見張っていた魔物たちを解き放ってしまった。それらの悪しき生き物は、フリートンを含めてシーゲートじゅうの港を支配している。島を出るために、私はその囲みを抜け出さなければならなかった」
 ゼインの話にきみは寒気を感じる。「海賊通り」と呼ばれる海峡での、シーゲート島の戦略的位置を考えた場合、ノールやオークのような血に飢えたヒューマノイドの群れが、セイブンにあるティカンド本土の主な港を封鎖してしまうこともできるのだ! もっと心配なことは、聖騎士が沼での彼らの仕事を放棄したことだ。「神聖なるデャンの騎士」は、自分たちの職務を進んで放棄したりすることは、絶対にないはずだ!


 なんか、詳細にわたって絶望的・・・。
 あ、もちろんこれはきみの冒険だ!


 日暮れ、小舟の船長はランタンと「海賊通り」の地図を持ってきて、どこに上陸したいか尋ねる。きみは海図を見る。
「アルノの囲みをこっそり抜けるには、三つの道しかない。ここ、デルマーにある僕の母の古い村が一つ。フリートンの主港も一つだ。漁と商売はまだつづいているはずだからね」きみはいう。「三番めはここだ。南海岸。沼を通って、高地にいるゼインの村の人々のところへ行くんだ。彼らなら喜んで助けてくれるだろう」
「どこの見張りがいちばん少ないだろう?」ダーリスが尋ねる。
 (中略)

 きみはシーゲート島にどこから上陸するか? デルマーの母の村か? フリートンの主港か? 住むもののない島の南側か。



 もう、内容は始終この通り。
 なんですか、この重厚さは・・・。

 ちょっと話はばらせないので、じつはかなり隠し気味に、微妙なところをなんとか引用しているのですが、実は、もう、あーんなことになって、こーんなことになって、しかも、あいつが出てくるの? というかその状況まじーだろwww みたいな、状況になっているわけです。
 というか、容赦する気は全くないらしい、という感じ。
 そして、きみの頼りは二人の仲間と、魔法だけ。

 山を見てみましょう。



 ははは・・・、と乾いた笑いが出てきますが、実はゴールはあの塔のような山の中。
 途中で選択肢などで交通整理をしているのですが、結構意外なところにゴールがあるんです。

 また、実は本作、210パラグラフぐらいの作品なのですが、けっこう分厚かったりします。つまり文章が濃厚で、選択肢ごとに厳しい決断を求められる作品。これまでみてきた名作とは対極にあるような作品なのです。
 しかし、この完成度・・・。

 いいでしょう!
 P・・・、
 うーん、PGはないかなあ・・・。

 本作、実は、三部作のうちの第二作なため、まあ、そういうもどかしさもあるんですよ。こんだけ、出来がよくて、うーん、PGはないかな。

 MGで!

 これまで、ちょっとなかったタイプのMGですが、こういうのもありということで、MGということにしておきましょう。

 よくやった、モーリス・サイモン!
 グッド・ジョブ!
 エキサイティング!
 サンキュー、モーリス!

 これは、さすがに詳細に研究しなければ・・・。

 (注:本作は、詳細GB解析の結果、HGグレードにダウングレードされました。ご了承ください)







| ゲームブック解析 -HG- | 02:08 | comments(2) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- ヴァイケルの魔城 トツゲキ魔界探検隊 なつかしい風
 続きです。

 続きまして、「ヴァイケルの魔城 トツゲキ魔界探検隊」です。
 えーと、本作は樋口センセですね。

 なんいうか、文章がうまい・・・。
 こういう文章って、どうしたらうまくなるんだろうかと思ってしまうのですが、まあ、引用してみましょうか。

 何とも、物騒なところだ。はやいとこ、こんなとことはおさらばだ。
 ぼくらはその街を出て、西に向かった。西と分かるのは、そっちの方角に太陽が沈みかけていたからだ。
 街を出ると、草原が広がっていた。
 葦に似た背の低い草が、風にそよいでる。その中を、走り続けた。
 何とか、元の世界に帰りたい。その願いが通じたのだろうか。
 前方にある小さな岩山に、青白い光が見えた。そう、あの毛むくじゃらのライダーが消えたのと同じ光。ぼくらは迷うことなく、その中に飛び込んだ。


 これはかなり速い速度で書いた文章なのですが、なんというかすごい凝縮率なんだけど、全くそのことを感じさせない文章。2行目だけが異様に荒くて、ほかとギャップがありすぎるので、校正してないというか、さっと書いたなと思うのですが、これが自然に出てくるのか・・・(ため息)。
 内容はかなり子供向け(というか小学生向け)なのですが、自然に入っていける文章で、あー、こう書くのかあなんて思います。

 まあ、いいや。

 山行ってみましょう。



 ははは・・・。
 センセ、センセ、やりすぎです・・・。
 いつもながらですが・・・。

 最後に、あとがきも引用してみましょう。

 今回、初めてのオリジナルゲームブックということで、どういう話にしようかと、考えました。
 まずは、子どもを主人公にしたい。
 それも、大人に憧れながらも、子どもであることを謳歌できるような年頃。つまり十二、三才の少年たち。彼らが相手にするのが同じ子どもだとすれば、ただの「わんぱく戦争」のお話になってしまう。当然、彼らの敵にまわるのは、悪い大人たち。――ただし、人間を出すよりは魔物を相手にしたほうが、より面白くなる。
 作者の好きなヴァンパイアや狼男などを登場させ、主人公の少年たちが、愛するヒロインを救う困難な旅を描いていく。
 なんて、主題はまじめですが、ページをめくるとびっくり仰天。
 まさにこれは『ドラゴンクエスト』の現代版ですね。(結局僕は、こういうものが好きなんだろうか?)
 難しいことは考えず、このお話は三人の少年たちの、ひと夏のちょっとした冒険だと思ってください。だからエピローグでこっちの世界にもどってきてからの彼らは、夏休みの宿題に追われる、ごく普通の子どもたちにもどってしまいます。この本を読んでいる読者の皆さんと同じ、ごく平凡な子どもたちなんです。
 エピローグを書いていた時、知らず知らず心のなかで映画『スタンド・バイ・ミー』のテーマ曲が流れているのに気付きました。僕の大好きなあの映画の主人公たちと同じく、こっちの世界に帰ってきた順たちも、きっとこの東京がずいぶんと小さく見えたことだろうと思います。
 ひと夏の冒険を終え、順たちはこれから何をするのだろうっなんてことは、またいずれの機会に書いていきたいと思います。彼らがこれから、どんな事件に遇い、どうやって大人に成長していくのか、作者としても興味津々です。



 大人に、少年ごころを思い出させてくれる作品です。







| ゲームブック解析 -HG- | 02:04 | comments(8) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- ドラゴンの目 遺跡探索が楽しい。
 続きです。

 えーと、続きまして、「ドラゴンの目」ですね。

 んー。

 本作は、なんかノリで突っ走ってしまったみたいな作品。
 冒頭をめくると、タリオスという海に沈んだ古代都市の詳細な地図が出てくるのですが、この辺のノリは、例えばルーンクエストの「ゆりかご河」とかのノリ。
 とにかく、資料を使って、詳細な都市の地図を作ってみました〜、みたいな。
 そのばかっぽい熱意が本作の魅力。
 そして、本シリーズの魅力は、その辺の突っ走っちゃっている、熱意だったりする。

 本作は詳細に描かれた古代都市の遺跡を探索するというところ。
 コロシアムとかが出てくるので、おまえこれ、古代ローマだろ、と突っ込みたくなるのですが、案外コロシアムの描写とかが熱くて、泣ける。わかるよ、わかるぜ、みたいな。
 そういったゴージャスな地図を使っての都市探索は、本書の魅力。
 さまざまな亡霊とか、勢力とかの登場も、面白くしている。
 ほんと、ドラゴンの目ってなんだっけと思えるほど。
 本書の魅力はタリオスなのです。

 山へ行きましょう。



 あー、原理主義・・・。







| ゲームブック解析 -HG- | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 失われた魂の城 まあ、こんなもん。
 続きです。

 続きましょう。
 続いては、「失われた魂の城」です。

 本作は、ある商都の商人の悩みを解消するみたいな、スモールスケールな話。
 大商人のが死んでしまった父親の魂を取り戻して欲しいみたいな依頼から始まる話。
 なんか、地味ですか・・・。
 あー、いや、いたって地味です。
 もうちっと、シナリオひねったらどう、と突っ込みたくもなるのですが、まあ1985年当時ですから、こういうべたべたなシナリオが流行っていたのかもしれません。

 さて、話しは非常にべたべたで粘着気味なのですが、非常に細かいところが作りこんであって、好感度急上昇というのが本作。まず、シティーセクションがあって、そこから、さまざまなに道具集めをして行く。
 そして、旅路も非常に細かい。
 タイトルどおりに「失われた魂の城」が主役なのかと思うと、実はそうではなくて、魂を取られちゃったお父さんが主役だったみたいな感じ。本シリーズの特徴かもなのですが、なんか、主人公より先行している賢人が居て、それを追いかけながらいろいろ情報を集めて、最後にはその賢人に出会うみたいな展開。
 案外、人が主役になっていて、その辺に、様々なギミックが仕組んである。
 実は、こういうゲームブックってあんまりない。
 ないのかとびっくらこかれるかもですが、ないねー。
 ミノタウルスの宮廷などは、化け物ちっくな例外ですが、あとは日本作品になってしまう。英米にはそういう作品はない。これは不思議である。
 根本的に、英米はD&Dの洗礼を受けすぎているのですが。
 なぜ、日本のゲームブック市場で、あの不思議な人物中心のゲームブックがぼこぼこ勃興したのか、非常に謎である。
 たぶん、ファミコン冒険ゲームブックの「マルサの女」とかが出ていったら、英米人は発狂すると思う。理解できないのもあるのだけど、そういう観点でみると日本の作品はちょっと化け物じみている。しかも技術的に圧倒的に上。まあ、くずも多いのだけど。
 英米はちょっと安全圏に居すぎている感じ。
 その辺はあくびがでところでは或る。

 まあ、いいや。
 山いっておきますか。



 うーん。
 HGで。







| ゲームブック解析 -HG- | 21:32 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 炎の神殿 どこかで、作家のなにかが吹っ飛んだ作品
 梅雨時の気候変動で、ちょっと体調を崩し気味なゲームブック・フリークのみなさま、こんばんわ。ゲームブック解析でございます。

 本日は週末物量を活かしまして、東京創元社モノをドサッと4冊。ゴールデン・ドラゴン・ファンタジー・ゲームブックの解析へと参りましょう。

 本シリーズは創元族でもっとも冊数が出ているシリーズ。シリーズ名は担当者を呼んで、ぐちぐちと小一時間突っ込みたくなりますが、なかなかの優秀作を投下してくるシリーズでございます。
 実は、本ゲームブック解析でも既に2冊解析をしており、えーと、どうなったんでしたかねえ・・・、あ、NGとHGを獲得しています。

 ■GB解析 -HG- 吸血鬼の洞窟 佳作・・・
 http://blog.story-fact.com/?eid=528055

 ■GB解析 -HG- シャドー砦の魔王 S・ジャクソンのインタビューがあるよ!
 http://blog.story-fact.com/?eid=528069


 しかし、管理人の解説があまりにもやる気がなさすぎて、泣けてきます。
 というかぜんぜん関係あることを書いてないし・・・。
 まあ、星のめぐりが悪かったのでしょう。

 
 さて、本日は、イアン・リビングストンの絶不調に絶望した流れで来ておりますので、いよいよ、本ゴールデン・ドラゴン・ファンタジー・ゲームブック(長いなあ・・・)シリーズへの期待で胸が膨らみます。
 実際のところ、本シリーズの絶好調期は第四作と第五作。
 というか、はじめの頃のゲームブックは、ちょっと稚拙というか、アイデアがない。
 巻を進めるほどに絶好調になっていく、といった按配です。
 なぜ、ノリノリに絶好調な地点で続刊をやめてしまったのかは謎なのですが、まあいいか。ファイティング・ファンタジーシリーズの停滞期を見てしまっただけに、こんなに爆発している時期になぜ筆を置くかと不思議でなりません。

 本シリーズは、
 「吸血鬼の洞窟」
 「シャドー砦の魔王」
 ときまして、

 「炎の神殿」
 「失われた魂の城」
 「ドラゴンの目」
 「ファラオの呪い」

 と進みます。
 タイトルなんとかならんのか、というのは置いておきまして、なかなかにアイデアに富んだ作品群です。
 炎の神殿辺りからようやっと目覚め始め、その後、手が着けられなくなります。
 なので、前2作を読んで、管理人のようにやる気がなくなっても、大丈夫。
 このシリーズが面白くなるのは、この「炎の神殿」というくそつまらなそうな、くずタイトルの向こう側からなのです。とういうか、ほんと、このタイトルは、担当者を監禁して、三ヶ月ぐらい尋問したい・・・。

 さて、解説に参りましょう。

 本作は、最強の戦士であるパラドスの<竜騎士>である主人公と、盟友の戦士、そして狂える魔道士の3人の因縁をほのめかすところから始まります。
 盟友の戦士はすでに亡く、狂える魔道士が主人公の倒すべき敵です。
 主人公が最強の戦士だけに、出てくる敵もかなり強そうなやつらばかり。

(ちょwww フェニックスとか出てくるんですけど・・・。
 不死鳥だから、不死だろ、常識的に考えて・・・。
 ん・・・。
 お、殺した・・・。
 死んだな、フェニックス。
 ん? なんだ、この展開は・・・。
 お、生き返ったwww フェニックスすげーwww さすが不死鳥!
 すげー、フェニックス、めちゃくちゃ怒ってるwww。
 にげろ、にげろ!!!)

 こんな調子。
 なんか、書き手のなにかが吹っ飛んでるっぽい感じがひしひしと伝わってきます。
 といっても、文章自体は非常に重厚で、雰囲気も出ています。
 ただ内容が、なんというか、面白ければ何でもいい、みたいな展開になってきたというか。もちろん、面白いのですが。

 なんといいますか、炎の神殿という、なんとなく最強っぽい神殿であることをいいことに、「おまえ、それで、一本シナリオ作れるだろう!」と突っ込みたくなるほどのネタをぶち込みまくって、やりたい放題やっている感じのゲームブックなのです。
 タイトルは地味なんだけどね。

 というわけで、山へ行ってみましょう。



 これは文句のつけようがありません。
 HGで!









 



| ゲームブック解析 -HG- | 20:50 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 2002年銀河戦争 なぜか大化けしている・・・。
 続きです。

 続きましては、「2002年銀河戦争」です。
 これはエキサイティング・ゲームブック4ですので、だいぶ間が或ることになります。

 2002年はもうすぎたとか言ってもしょうがないのですが、ぱっと開いて、物語らしい物語が登場してきます。うーん、どうしたのだろう。

 ぺらぺらとめくると、思いの外、骨太な内容で戸惑います。
 引用を行ってみますか。

 君は大きな正方形の部屋にいる。君が部屋に入ると同時にドアは背後でいきおいよく閉まる。振り向くと異様な怪物が君をにらんでいる。超能力将軍アーリーギズモの親衛隊長のベンガル成人リゲルだ。巨大な円筒形のからだに鞭のような四本の腕と二本の足をもち、ブルドックを思わせる獰猛な顔をしている。光を吸収して四本の鞭のような腕から強力な電機を発生させる電気生物だ。
 そのベンガル星人リゲルのうしろに、ベッドにくくりつけられた人間がいる。君の仲間であるバトウル星人レイアだ。それも明らかに女性だ。肌もあらわな彼女は手足をベッドの四隅にしばられ、息も絶えだえになっている。
 怒りに燃えた君は、レイガンを抜こうとするが、一本のムチのような腕が君のからだを巻きついて君の全身は電気ショックを受ける。君は体力点を3点失うが、あらんかぎりの力を出して戦わなくてはならない。

 原テレポーテーションをで戦うか
 原テレパシーで戦うか
 原サイコキネシスで戦うか


 簡素に見えますが、この文章はよい文章の一歩手前の文章。
 なんとなくスティーブ・ジャクソンの文章に似ているでしょ?(笑)
 ここまでくると、ほんの数歩進むだけで、突然文章が化け始める地点なのです。
 エスパーからどうやってここまで来たのか、本当に謎である。

 文章は始終この調子で、選択肢もなかなかよい。
 雰囲気は出ているし、世界観も充分に慎重に表現できている(ただし三流SFのようにけばい世界観だが)。下手に豊穣に書くより、想像力が喚起される。文章が枯れ切っていて、起こっていることを把握しやすい。簡単に見えるのだけど、ここに到達するのがすさまじく難しかったりする。
 まあ、そんな文章論はどうでもいい。

 こんな文章もいい。

 超能力将軍ゲルドを追いかけてワープを繰り返したファルコン号は、いま牡牛座のカニ星雲の近くまできた。カニ星雲からは秒速1200キロの猛スピードで、もとの恒星を形作っていた物質が、すべてガスとなって四方の宇宙空間へ、放出されている。すさまじいばかりのエネルギーを放出する超新星、それがカニ星雲だ。この強烈な光の中をゲルドの航跡がないか調べたが、なにも見つからない。君たちはファルコン号をワープさせて、

 オリオン座の馬の首星雲へ行く
 御者座のイプシロンへ行く。


 なにがいいのかは分かりにくいかもだけど(笑)。
 一言で言えば無駄がない。

 さて、この調子で物語は銀河をまたに駆けた戦いとなり、そしてついにブラッドサタン皇帝を追い詰める。そんな話。

 物語的には大逆転も、大きな仕掛けもない。
 ただ、質が高い。
 なぜ、ここまで化けたのかは(そして、ここからの大化けが、非常に楽しみなのだが)、よくわからないのだが、二作を比べてみて、うなってしまう。

 山も見ておこう。



 よいのではないか。
 ちょっと趣味も入るが、HGのグレードを与えておこう。







| ゲームブック解析 -HG- | 02:03 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 恐怖の神殿 絶不調街道まっしぐら
 GB解析FF1 火吹山の魔法使い 元祖ゲームブックの実力はいかに!
 GB解析FF2 バルサスの要塞 S・ジャクソン第二弾!
 GB解析FF3 運命の森 迷宮過ぎたか・・・
 GB解析FF4 さまよえる宇宙船 S・ジャクソンの白眉か
 GB解析FF5 盗賊都市 都市もののデファクト
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 GB解析FF7 トカゲ王の島 イベント山盛りの冒険もの
 GB解析FF8 サソリ沼の迷宮 うーん、はずれか・・・。
 GB解析FF9 雪の魔女の洞窟 氷結の戦い
 GB解析FF10 地獄の館 まあ、こんなもん。
 GB解析FF11 死神の首飾り 新しい旅
 GB解析FF12 宇宙の暗殺者 完成度はたかい
 GB解析FF13 フリーウェイの戦士 うーん、しょぼいなあ・・・。
 GB解析FF14 恐怖の神殿 絶不調街道まっしぐら


 続きです。

 続きまして、「恐怖の神殿」ですが・・・。
 が・・・。

 またまたぁ〜。
 どうしたんでしょう。
 本作もイアン・リビングストンです。
 執筆当時、家庭の危機でも迫っていたのでしょうか。

 本作も、なんとも煮え切らない作品。
 盗賊都市あたりを読み返して、あのすばらしいコンセプトを思い出してもらいたいところですが、こー、なんとも焦点のない、どこをみたらいいのか分からない作品に仕上がっています。

 こう見てくると、「死神の首飾り」あたりの、出来のよさが際立ってくるのですが、どうしちゃったんですかねえ・・・。

 まあ、いいや。
 山だ、山行こう。



 はー、うーん。
 そんな感じかも。







| ゲームブック解析 -HG- | 00:41 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事