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プロフェッショナルのメンタリティ − [書評]ヘッジホッグ−アブない金融錬金術師たち
 とりあえず、準備体操がてら。

 もし、このタイトルだけをみていたら、わたしはこの本を読まなかった思う。
 仮に表紙を見たとしても、余計読まなかったと思う。
 著者名を見ても同じだ−わたしは不勉強にも彼を知らない。
 某所での絶賛評を読み、これはただ事ではないと感じた。
 アマゾンの書評を見るとたしかに爆発している。
 この本は断じて金融錬金術師たちを面白おかしく書いた本ではない(いや、面白おかしくもあるのだが)。
 多彩な横顔を見せるヘッジファンドマネージャーたちの逸話を紹介しながら、その底流に流れるプロフェッショナルのメンタリティーを浮き彫りにしようとした作品である。
 アカデミー賞作品に、子供向けアニメ映画のタイトルがついている。
 圧倒的な密度と迫力とウィットと見識を持って、プロのヘッジファンド屋がいかなるものかを書ききったのが本書と言えよう。

 本書の著者はモルガン・スタンレーの運用部門を立ち上げ、30年に渡ってそのトップに立っていたバートン・ビッグス。
 2003年に退社後、仲間と立ち上げた18億ドルのヘッジファンドを運用する、現役ばりばりである。御歳70歳。父に大投資家を持つサラブレッドであり、米国に誕生した初期のヘッジファンドにも関わるなど、ヘッジファンド業界の生き字引と呼ばれる人である。

 こう書くと、いかにもお堅いバンカーをイメージしてしまう。
 しかし、どうだろう?

 引き金野郎は仕事で何度かの浮き沈みを経験してきた。いつもはやりに乗っかるのだが、よく、ちょっと遅かったり、盛り下がる直前にやってきたりする。今も昔もその間も、引き金ジムはモメンタム投資家、業界用語でいうプレイヤーというやつだ。彼の強み(弱みでもあるけれど)は、痛みをすぐ忘れてしまうことである。必ず足の速いお金の行くところに現れ、トレンドに乗ったはやりの市場で大儲けする。しかし、これまで、彼はレミングを追いかけて毎度おなじみ崖の向こうまで行ってしまうことがよくあった。だが、私は彼が好きだ。どんなに調子に乗っているときも自分の口から出るでまかせを本当に信じ込んでいるし、自分の正体が何者であるかを隠そうとしない。何者と言えば、変わり身と売り買いの回転だけは速いお調子者の営業マンだ。


 これは引き金ジムというファンドマネージャー(たぶん・・・)を紹介する稿に出てくる文章を引用した。
 わたしは、しばらくこの方が40代後半ではないかと思っていた。それほど若々しく、そしてなによりも、あまりにもセクシーな文章を書きすぎるからだ。もしかすると、あまりにも一字に入っている情報の量が多すぎて眼がちかちかするかもなのだが、わたしはこの本書を読みながら、
「これは、最上級の金融ハードボイルドだ、あ、ノンフィクション」
 と思うようになった。
 著者であるビッグス自身、大学時代は小説を書いていて、不採用で何度も何度も帰ってくるのが嫌になって父に投資家になりたいと切り出したというエピソードを書いている。
 70年間のプロフェッショナルな知見を元に、それを描き出したらどうなるか。
 わたしには、ストレートのウィスキーを樽いっぱい飲むように思えた。
 これは刺激が強すぎるのである。

 さて、そういうわけで、本書に感銘を受けた箇所をすべて書くのは不可能である。
 たぶん、本一冊ぐらいになるだろう。
 いちいち、わたしが感銘を受けた場所を語られても迷惑だろう。
 なので、全体から受けた印象について語ろう。

 わたしが圧倒的に感じたのは、その底辺に流れるプロフェッショナルのメンタリティーであった。
 ヘッジファンド屋は、日本人の中には揶揄する人もあるだろうが、彼らは資産運用のプロなのである。サムライが主君を守るように、海兵隊がアメリカの正義のために戦うように、ヘッジファンド屋は顧客の預けた資産のために戦う。そこにあるのは毎日のように降りかかる重圧であり、一度失敗すれば、よほどタフでなければ立ち直れない、戦場のようなマーケットである。
 序盤の第3章で、著者本人が仕掛けた石油の空売りと、その顛末が記載されているが、そこを読むだけで、軋む様な泥沼戦の重圧が伝わってくる。あまりに迫力がありすぎて、これが2004年に実際に、地球のほぼ裏側で起こっていたとは信じがたい。
 そこにあるのはプレッシャーに耐え続けるプロフェッショナルのメンタリティーである。
 結局のところ彼は、完全な読み違えによる失敗を、顧客の損失を限りなく少なくすることで乗り切る。

 この辺りから、本書も調子が上がり始め、全開気味に展開し始める。
 以下章立てを並べてみよう。

第1章 ヘッジホッグの宴
第2章 夢見るゴールデン・ボーイたち
第3章 石油の空売りで大勝負
第4章 根性なしに空売りはできない
第5章 さあファンドを売り込め!
第6章 全国資金集め紀行
第7章 運用開始前夜――甦る悪夢
第8章 ヘッジホッグの多彩な面々
第9章 長期サイクルという分水嶺
第10章 生き残りを賭けた闘い
第11章 「見える目」を持つ男たち
第12章 波動のお告げと集団思考の罠
第13章 インターネット舞踏会に現れたピエロ
第14章 偉大な投資家は皆、厳しいマニアだ
第15章 パフォーマンスの切れ目が縁の切れ目
第16章 正味のリターンで考えろ
第17章 投資の3つの宗派――グロース、バリュー、何でもあり
第18章 大きいことは悪いこと
第19章 バブルと狂信の徒
第20章 ウォール街 世にも不思議な物語
第21章 ケインズは元祖ヘッジホッグ


 第一章〜第二章はつかみ。
 ただ、ここは失敗しているかなあ・・・。なんか退屈である。
 いや、今後が面白すぎるのである。この辺は面白くなくてもまあ、さらっと流そう。

 第三章〜第四章が石油空売りの顛末。
 第四章は暗黒のプリンスと呼ばれる空売り師のエピソードを紹介しながら、石油の顛末がどうだったが最後に入る。

 第五章〜第七章はヘッジファンド立ち上げ期の資金集めの顛末。
 立ち上げまでの日記が中心の展開となる。不安の日々である。

 第八章は著者が付き合っているヘッジホッグ(ヘッジファンド屋の俗称)の紹介。

 第九章以下は省略。

 えー! と文句を言われそうなのですが(笑)、実は本書、構成があるのは八章までなんです。第九章以降はテーマにあわせて、長文の短編が連なっているという感じで、実は一つの流れがあるわけではない。
 本書が紹介しにくいのは、たぶん、このせいなのですね。

 まあ、ここで無理やり紹介しても仕方なさそうなので、わたしもわたしらしいやり方で本書のよいところを伝えてみよう。

 本書は赤裸々なまでに、ヘッジファンドの実態が語られる。
 あなたが気になっているのは、そう、これだけの見識を持っている筆者は、日々どこから情報を得ているのだろうか、ではないですか?
 これは、簡単。
 超簡単。
 というのは、本書に紹介があるから。
 というわけで、それをレジュメ風にまとめてみましょう。

 ・新聞
  →ニューヨーク・タイムズとFT
   →電車の中で読む。
    →トマス・フリードマンのコラムは必ず読む。
    →FTは企業ニュースがよい
  →ウォールストリートジャーナル
   →なるべく読むようにしている
   →アジア版やヨーロッパ版はいくつかの点でアメリカ版よりよい
  →インターナショナル・ヘラルド・ドリビューン
   →アジア・ヨーロッパ旅行中は。
    →世界最高の新聞だと思っている。
  #最近は証券会社のレポートよりも新聞を読んだほうがよのではと思い始めている。

 ・雑誌
  →エコノミスト誌
   →週末にじっくり読む。
   →疑問余地なく世界最高。グローバルな内容で群を抜いている。
  →タイム誌、ニューヨーカー誌、ニューズウィーク誌
   →何か面白い記事がないか探す
   →昔はもっとよかった。
  →フォーチュン誌
   →長い記事に非常に鋭い、とてもすぐれたものがある。
  →インスティテューショナル・インベスター誌、アブソリュート・リターン誌、インターナショナル・エコノミー誌
   →読書リストに入っている。しかし読める部分は限られている。

 ・調査レポート
  →25個ほどの情報源に絞っている。
   →アナリスト軸と調査会社軸
  →モルガン・スタンレー、JPモルガン、ゴールドマン・サックス、クレディ・リヨネ、ISI、バーンスタイン、クレディ・スイス、バンク・クレジット・アナリスト、メリルリンチ、インテグラル・アソシエイツ、ベア・スターンズ。
   →これ以外の企業の調査レポートは秘書が消す。
  →エコノミストの書いたレポートは読まない。

 ・その他
  →ブルームバーグは邪魔
  →eメールはうざい
  →電話もうざい
  →図書室みたいなものを用意して、そこで調査レポートを読んでいるらしい。

 著者の結論。

 読むのが大事なのではない。賢く読むことが大事なのである。

 とのこと。

 続きは、本書で。


ヘッジホッグ


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