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物語解析 鋼の錬金術師 〜情報分断戦術の傑作〜 迄17巻 (前編)

 こんばんわ! hikaliです!
 だったのか、
 こんにちは! hikaliです。
 だったのか、もうすでに忘れるほど、物語解析を書くのは久しぶり。
 なぜか、ゲームブックを解析していたり、開発していたりする管理人ですが、もちろん物語解析を忘れ去っていたわけではありません(ほんとうか・・・)。

 あまりにも久しぶりなので、調子も、テンポもまったく掴めない、おぼろげな状況ですが、うれしいことに、解析の対象として、ひとつの作品をいただくことができました! 升斗さん、ありがとう!
 さて、いただいた作品を、精査してみたところ、でるわでるわ、高度なテクニック。
 これは、物語解析一本分ぐらいの分量にはなるなあ、と思ったしだいで、タイトルに物語解析の名を冠させていただいたしだいです。


 ■鋼の錬金術師の概要

 みなさんは、この漫画をご存知ですか?
 わたしは、アニメ系の仕事(Web系)にいたにもかかわらず、この作品は無残にもノーチェック(笑)。スクウェア・エニックス系は、まったく権利系列が違う仕事だったのですねー(なんか、ここだけ独立王国ですよね・・・。サンライズとかは平気で回ってきてたのに・・・)。
 そういえば映画の部署にいたときも引っかからなかったなあ・・・。
 (大作なのに・・・。不思議だ・・・)

 詳しくはwikipediaの記事を読むでもしてほしいのですが、本作は、現在コミック第17巻が最新刊で、現在連載中の作品であります。わたしの読みが正しければおそらく30巻ぐらいまでは伸ばせる話ですので、どこまで続巻が伸びるかは、正直不明です。
 この点だけ、注意してお読みいただければ幸いです。
 また、のちほど警告を発しますが、本解析は、ネタバレどころか、物語の核心やそこで繰り広げられているテクニックなど、少なくとも物語を楽しむには、必要がないというか、かなり害がある部分にがしがしと触れていきます。
 なので、この物語を楽しみたいと思われる方は、これ以上を読むことをお勧めしません。
 例えていうなら、ミス・アメストリスを人体解剖し、なぜこの骨格の物語がミスを取れたのかを血まみれになりながら、解説するみたいな内容になります。
 もちろん、タイトルの通り、その高い技術を褒め称える内容となるかと思いますが、それは、この目玉の色はすばらしい、血管見てください、この弾力! とやるような内容です。
 物語に敬意を払って言えば、真理の扉の向こうの世界です。
 今後数年はわくわくできるであろう作品を失いたくなければ、帰るべきです。
 警告は以上。


 ■動の物語解析 〜情報系の物語構造

 さて、これから先は、物語解析という物語の解析技法を使って解説されます。
 物語解析は、すでに膨大な量のドキュメントが書かれ、これは読むことができます。
                        >物語解析はこちら。

 しかし、本作、鋼の錬金術師は、この膨大なドキュメントの中では触れていない技術を使用しないと分析をすることはきわめて困難です。
 現在、ドキュメントの中で触れているのは、かなり一般的に認知されている「起承転結法による解析」、そしてこちらがメインになるのですが「要素による解析」という、物語を要素に分解し、その構造を調べるという手法について記載しているからです。

 これはわかりやすくいえば、人物関係図などをつくり、その構造について分析するようなことです。
 複雑な物語がなぜそのような構造になっているかを分析するのに適しています。
 例えていえばCTスキャンのようなものでしょう。
 内臓の断面図を何枚もとって、その静止画を見て物語を診断するような方法です。
 この分析方法は、
 1.完全に0から物語を考え出すとき
 2.何か問題がある物語を見たとき、どこに問題があるかを分析するとき
 に非常に適しており、わたしは便宜上これらを合わせて「静の物語解析」と呼んでいます。

 しかし、この手法とは対極にある、もう一つの解析方法があります。
 「静の物語解析」に対する「動の物語解析」。
 もしくは、動的な物語解析と呼んでいます。

 これは何かといいますと、静の物語解析で構築した物語構造を、どのようにダイナミックに動かしていくか、という技術の分析です。
 つまり、物語の動かしかたの技術体系です。
 静の物語解析が「起承転結法による解析」「要素による解析」であれば、動の物語解析「謎と伏線による解析」といえるかも知れません。
 もっと端的に「情報系による解析」でも良いかも知れません。
 しかし、残念なことに、この「動の物語解析」は、わたし本人も、実は全貌を見尽くしているわけではなく、完全に理解しているとはいいがたいのです。
 これからわたしが説明しようとしている「情報系による解析」ですら、わたしは理解しているとはいい難く、しかも、この系から外れる「物語の動かし方」があることにも気づいています。
 たとえば長期の時間経過による状況の変化みたいな部分。
 歴史物語などは、この辺が多用されていますが、時間経過ドリブンの物語の動かし方は、わたしも把握を仕切れていません。
 これには理由があります。

 もともと、「静の物語解析」の方は、シェイクスピアもしくはその無数の弟子たちであるハリウッド映画の分析によってなっています。なので、とてもたくさんのお手本があちこちに存在し、その原理原則を容易に把握することができました。
 逆に言うと、この映画、もしくはシェイクスピア劇というのは2時間のストーリーに最適化され規格化され、その中での物語を作るのに非常に適した技術で構築されていることが多いのです。

 しかし、「動の物語解析」の方は、お手本がありません。
 ないのですか? といわれれば、ないんですね・・・。
 と答える以外ありません。
 もしくは、静と動の比率の問題です、と答えるのが良いのでしょうか。

 例えば、シェイクスピアはダイナミックに物語が動きます。
 でも、よく読めば分かるとおり、それは静の物語解析で十分分析できる内容であり、若干、動の物語解析も使っていたりしますが、比率でいえば8:2ぐらい。ほとんど、参考になりません。
 ハリウッドにしても、たぶん7:3ぐらい。あまり難しいところはないのです。

 「静の物語解析」は、短いストーリーを発端から結末までを一気に進めてしまうような作品に適しています。完成された初期状態から、最終的な結末まで、全自動機械のように一分の隙もなく進めるのに適しています。

 対する「動の物語解析」は、長い長い、連載ストーリーのような作品を、息長く、読者を飽きさせないように続けるのに適しています。途中で停滞しがちなストーリーの物語状態に変化を与え、新たな展開を作り出すのに適しています。
 いつからこの技術体系は使われ始めたのでしょうか。

 推理小説の誕生となると、エドガー・アラン・ポーですが、ポー自身の著作や、その後の推理小説が、本来であれば、物語をダイナミックに動かしていくダイナモの一つである「動の物語解析」技術からかけ離れた奇形児ばかりを生み出してしまい、見るも無残な状況に陥っているのを見るとこれは違う系列な気がします。
 しかし、困ったことに、長編作品、特に連載形式の漫画などではこの技術が多用される傾向にあります。また、これに影響を受けたアニメなどでも同じように使われます。
 誰が使い始めたのでしょうか、この日本で。
 わたしは、おそらく小池一夫だと思うのです。

 小池一夫についてはwikipediaでも読んでほしいのですが、日本の物語世界に多大な影響を与えています。
 わたしは、かなり多くの小池作品を仕事で読んでいますが、現在でも通用する「動的物語構成」をしており、当時よりそれほど進歩がないといっても過言ではありません。
 おそらく小池一夫自身は、池波正太郎や、山本周五郎といった時代小説作家よりその技術を学んだと思われるのです、普及する技術の形にしたのは小池一夫でしょう。

 しかし、物語史上、この技術を初めて世界で使ったのはいったい誰なのでしょうか?
 ホメロスでしょうか?
 シェイクスピアでしょうか?
 ポーでしょうか?
 H.G.ウェールズ?
 メアリー・シェリー?
 わたしは、これはディケンズだったのでは、と思うのです。

 わたし自身、ディケンズはあんまり精読しているわけではないので、分析が仕切れていないのですが、例えばwikipediaのこのあたりの文章を読むと、なんとなくうなずけてくるのではないでしょうか。

「没後、そのストーリーの通俗性、あらすじの不自然さ、キャラクターの戯画化などのために、通俗作家として、芸術至上主義的な19世紀文壇からは批判された。確かに分冊販売という発表形態のために、人気の上下動を見て、もともと考えていた筋に執着せずに、時に強引とも思えるストーリーの変更を行った。特に『マーティン・チャズルウィット』や『ニコラス・ニクルビー』などではプロットの不自然さが目立つ」


 なんとなく、現在の漫画の状況に似ていますよね(^_^;
 日本での始祖はおそらく小池一夫なのではと思うのですが、世界でこの手法を使い始め、普及させたのはディケンズなのでは、と思うのです。

 わたしがこの技術を「動的な物語解析」と呼ぶ理由が感覚的に分かってきたのではないでしょうか。
 そう、この技術は、その場に生きている、いまそこで息をしている物語を自由自在に操り、ダイナミックな物語の新しい波を生み出していく技術なのです。
 そして、これが連載漫画の世界で多用され、ハリウッドではまったく使われていないことも理解できるでしょう。ハリウッドは常に完成品を作り、連載漫画が最初から完成していることなどありえないからです。
 しかし、怖気づくことは在りません。
 なんたって、この技術はディケンズを生み出した、イギリスの小説界で育まれた技術なので。

 ただ、ディケンズの評を見れば分かるとおり、この「動的な物語解析」技術を完成形にまで高めた天才は世界に降り立っていません。
 もしかすると、それはあなたかも知れません(^_^;
 本解析を読み、もしそのような方が登場するとなれば、それに勝る光栄はありません。


 ■鋼の錬金術師の解析に必要な、三つの技術の断片

 さて、本解析を読むにあたり、どうしても理解しなければならないことが3つあります。
 これはどれも「情報系による解析」の、今、現在の時点で分かっている原理原則です。
 ひょっとしたらすとんとは腑に落ちない話かもしれません。なぜそうなのかを説明しようとすると、非常に長い話になります。
 一言で言うと、TRPGとPBMの分野での発見から必然的に、ということになるのですが、これを説明するは、非常に大変です。
 動的に物語が動くとはどういうことかを説明しなければなりません。
 しかし、解析対象である連載漫画は、少なくとも、読者から見れば静的な物語に見えます。そうではないことはこれまでの説明でなんとなく分かるのではと思うのですが。


 1.情報を駆使すれば、物語は自由自在に操ることができる

 あまり深入りすると話が長くなるので、切り上げますが、この情報のコントロールで物語がダイナミックに動かすことができます。例えば、お母さんが死んだという情報は、主人公を動かすでしょう。それが誤報であったとしても。
 誰かが口にして、主人公に伝えるだけでいいのです。
 いいでしょう?
 簡単でしょう(笑)?
 だって、その辺の通行人に誤解させて、君のお母さんが死んだ! と言わせれば、物語が動くのですよ! なんと楽ちんなのでしょう。
 (あー、いやさすがにこんなに手抜きなことはしないのですが・・・)


 2.情報は多層、または単層のレイヤーを成している。

 謎と伏線の話が分かりやすいかもしれません。
 たまねぎの皮の話が良いかも知れません。
 未開示の情報をレイヤーに分けて、体系付けておくみたいな話になります。
 これは後ほど分かりやすいエントリーを紹介しますので、説明を省きます。
 これは、マインスイーパーを思い出すと分かりやすいかも知れません。
 ある情報が開示されると、突然、情報のレイヤーがすべて見えるようになる、という現象が発生するのです。
 なので、多層的で複数構成をしています。


 3.全ての情報が開示された瞬間から、物語は収束に向かう

 これも感覚的に掴むのが難しいかもしれませんが、ぶっちゃけていうと謎が全て解けた瞬間に物語は終結に向かって動き出す、と言うことを意味します。連載もので、この状況になってしまった瞬間に、物語が終了することは理解しやすいのではないでしょうか。
 もし、この状況に陥った場合は、時間の経過による状況の変化を使うのですが、まあ、その話はまだわたしもよく分かっていないので、放置しておきましょう。

 実はこの辺の話は、本家で書いていたりします。
 ■Appleに学ぶ、長編物語の未開示情報のコントロール
 http://plaza.rakuten.co.jp/hikali/diary/200701170000/


 これは、動的な物語解析の話をしていたのであったりします。
 そのまさに適役なお手本として鋼の錬金術師を解説するのはとてもよいことだとわたしには思えてきます。


 どうでしょうか。
 大体の感じは掴めたでしょうか。
 ノンストップの、たぶん60枚ぐらいの解説が始まりますが、大丈夫でしょうか。
 ちなみに、ここまでが20枚ぐらい。
 物語解析の名を冠するエントリーは伊達ではありませんよ(笑)。

 OK?
 よし、では、はじめちゃいましょう!


 ■■■ 警告
 ■■■ 
 ■■■ ここから先、鋼の錬金術師を愛する人は、立ち去ることを勧告します。
 ■■■ これは、最終警告です。
 ■■■ 























 ■鋼の錬金術師の、情報レイヤーの構成と、
  縦串としてのエルリック兄弟、
  独立レイヤーイシュヴァール殲滅戦。


 物語のメインミステリーである積層情報レイヤーは、物語上で明示されています。
 (17巻)

 1.賢者の石は人の生命で作られること
 2.それを指導した人造人間たちがアメストリスを牛耳っていること
 3.国土全部を使っての賢者の石の練成
 4.その先があるらしい。

 これが物語の核となる謎の構造です。
 あまりにもきれいに謎のレイヤーを作って物語が進むのでびっくりするのですが、クトゥルフのルールブックのシナリオの指針に従っている、完全なたまねぎの皮状の謎の構成と言えます。

 このたまねぎの皮型の物語の特徴として、わたしは先のエントリーで紹介していますが、実はこのたまねぎの皮は、無限に作れます(というか、クトゥルフ神話はそういう構成をしている)。もし作者さえその気があるならば、この物語は破綻しない限り、100巻でも、1000巻でも作り出すことができます。ラブクラフトが1920年に作り始めたクトゥルフ神話が、現在でも新作が刊行されるほど著作に満ち溢れていることからこれは自明と言えます。
 幻魔大戦も同じような構造をしています。
 深い謎のある作品と言うのは、実は、底がないのです。
 あるように見えるのですが、実はないのです。
 表面だけ皮を張って、その次の皮をせっせと作っていく形の物語だからです。
 永遠に真実にたどり着くことのない物語なのです。

 これは、appleが企業文化が失われない限り、appleが新しい発表ができるのとまったく構造は同じで、もし現在と同じ革新的な企業であり続けるならば、100年後にも、スティーブ・ジョブス5世が魅力的なスピーチをしているかもしれません。

 ここに明らかにしておかなければならないのは、実は真実はまだどこにもないということ。現在、第4の皮の存在が暗示されていますが、実は、この皮は10でも、20でも作り出すことができるのです。もし、どこかに真実が作られるとしたら、それは、物語が終結させる気に作者がなったときです。

 もう一度、確認しておきます。
 この話は無限に書ける話なのです。
 そして、真実はまだなく、どこかででっち上げられる。
 この型の作品は、実は無限に皮が続いているように見えて、二、三枚しか皮がない状況で書かれます。そして書きながら、作者は第五の皮、第六の皮を今のうちにせっせと考えているのです。

 実は、鋼の錬金術師が、この構造の作品であることを、わたしは具体的なシーンを明示して指摘することができます。これは、伏線の張り方を分析すると、どの謎がどの辺から確定していたか、を調べることができるからです。
 その前後を見ると、ほんのわずかですが、微妙なニュアンスの差異を見出す事ができます。
 あー、なるほど、ここでこの設定は作ったんだなあ・・・、と。


 また、物語の良識的な点をまずは指摘しておくことにしておきましょう。
 それはエルリック兄弟とイシュヴァール殲滅戦です。
 実は、この二つの情報系は、このたまねぎ型の情報構成から、乖離しています。
 エルリック兄弟が縦串的情報、イシュヴァール殲滅戦が独立レイヤー型情報。
 
 これが結構、制限として効いてきそうな気がするのです。
 それで30巻ぐらいまでは行く、などと書いていたりするのです。

 (ただ、この制限を回避する方法は無数にあるのですが・・・。)


 ・物語の縦串であるエルリック兄弟周りの情報系

 エルリック兄弟は物語の主人公であるだけあって、その体験のほとんどが開示されています。特に、母を生き返らそうとして、真理の扉を開いてしまうは、この物語を通じて、なんどもなんどもリフレインして描かれる情報ですが、そのたびに思い出していくという過程を経て、謎を深めていきます。
 しかも、この経験により賢者の石を追い求め、しかも人柱として敵方に目をつけられてしまいます。

 こう想像してみてください。
 もし、この経験がなければ、エルリック兄弟はメインの積層情報レイヤーの深いところへ潜っていくことになったでしょうか? もし、真理の扉の謎が解けるのが、第五レイヤーだったとしたら、エルリック兄弟は第五レイヤーまで行かざるおえません。べつにこれは第十八レイヤーでも第二千八百二十五レイヤーでもいいわけです。
 (さすがにそこまで引っ張ったら飽きるでしょうが(笑))
 主人公が目的を達成してしまえば、そこで物語は終わります。
 少なくともタイトルが鋼の錬金術師ではなくなります。
 エルリック兄弟がどこまで行くべきか、は、すでにこの最初の経験に明示されているのです。そして、それは積層情報レイヤーを縦に貫いています。つまり彼らは、このレイヤーを深いところへ下りていくしか手がないのです。
 エルリック兄弟が抱えている情報が、物語の縦串になっているのは分かるでしょうか。

 ただ、もちろん作者は予防線を張っています。
 あれだけの経験がありながら、兄弟の目指しているのは、自分たちの身体を直すことなのです。あれ、お母さんを生き返らせるんじゃないの? と思ってしまうのですが、わたしが気づくのは、あー、どこかで、目的をスイッチするんだな、と言うこと。
 また、父であるホーエンハイムの存在もありますが、父がエルリック兄弟の行動動機になるとは思えないので、どう使うつもりなのかは謎。お母さんを生き返られるとき(があるとすれば)に使われると思われる。


 ・イシュヴァール殲滅戦周りの情報系

 長らく開示されることがなかったイシュヴァール殲滅戦ですが、実際開示されても、ほとんど謎の開示にはつながらなかったような・・・。

 ただ、このイシュヴァール殲滅戦の情報レイヤーに、主人公側の軍人チームの過去が乗っかっています。ここを基点に人物関係が構築されています。また、敵役組の錬金術師も(あ、あと、傷の男もここが出発点ですね)このレイヤーが基点となっています。
 これは物語の序盤においては、非常に大きな役割を果たしました。
 軍人組が抱えているっぽい業が、ほとんどここから出発しています。
 また、ほんのわずかですが、メインの積層情報レイヤーにも絡んでいます。

 このような、人間関係の基盤を、過去の大事件において、物語の序盤では出さず、中盤辺りから出していくという手法はよく使われます。
 これは、実は序盤で不思議な行動をとらせたいとき、とりあえず原因をここに突っ込んでおき、あとで、その原因を考える、などといった場合に非常によく使用します。
 まあ、ぶっちゃけ、
「くそ、イシュヴァール殲滅戦のときはよくも!」
 と因縁をつけておいて、あとでどういう因縁だったのか、をでっち上げるという手法です。

 過去には、容易にアクセスできないので、かなり自由に使える情報障壁です。
 どんなに調べても、どんな因縁だったかを調べることはできません。
 当時の状況を知っているはずの人に話を聞いても、
「いや、やめておけ。やつにイシュヴァール殲滅戦のことを聞くのは・・・」
 とでも言わせておけば、ごまかせるわけです。
 まあようするに、過去になんかあったことにして、好きな行動をとらせることができるという便利な情報系なのです。

 この手法は、ロードス島戦記の魔神戦争(さすがに水野良に、六英雄の設定が生まれたときにこの物語を思いついていたとは言わせませんよ(笑))とか、スターウォーズもあやしいのですが、まあいいか。

 実際にこれが開示されたのは15巻でした。
 ずいぶん、持たせたなと言うのが正直な感想なのですが、非常に困ることがあります。
 明かしてしまったので、この主人公側軍人チームにもう謎を持たせることはできないのですね(ムスタング=ホークアイラインはまだ作れますが・・・)。
 となると、これまでに比べて著しく、行動の魅力が落ちてしまう可能性が出てきます。

 これを回避するのは、もうこの軍人チームを主人公周りで使わないで、別の人間関係系をメインに持ってくる(例えば、ムスタングを殺してしまうとか、舞台を移すとか)という方法ですかね・・・。しかし、これはかなり乱暴です。
 そこで、わたしは30巻ぐらいまでは持つかなあと言っていたりするのです。


 以上、駆け足で、この鋼の錬金術師に存在する主だった情報系について説明しました。
 しかし、おそらく、これを読んでいる方は、あの辺は?(例えばシン国周り、例えば北方司令部)と思うかも知れません。

 わたしの答えは明快です。
「そこはまだたぶん作者も作ってないはずだから、あんまり突っ込んでも意味がない」
 というか、鋼の錬金術師はシン国編とかやるつもりあるんかな・・・、まあ、そっちをやってもよさそうだけどさぁ・・・、という感じだったりします。

 というわけで、今後の解析は、ほぼ情報が確定している15巻までを分析していくことにします。



 (管理人注: あまりにも長いので分割しました。後編は土曜日の予定)
| 物語解析 | 01:13 | comments(6) | trackbacks(0) |
 こんばんは。
 この前のチャットでは、色々と説明、ありがとうございました。

 あれから、こちらの記事なども読み返しながら考えてみたところ、自分なりに理解できる解釈というか推測、が出来ました。
 自分の理解に都合のいいように解釈したので、hikaliさんの言っていることに一部反論を加える形になったかもしれませんが、おかしかったら訂正ください。

 
 まずは静の物語解析「構造」の技術の分析、動の物語解析は「動かし方」の技術体系。
 (ここで勘違いをしていた、なんとなく動的解析は静的解析の延長線上のイメージだったんです)。

 で静の解析の「構造」の意味、となるんですが先日のチャットでは要素の構造と情報のレイヤー構造はストーリーが変わっても変わらないとおっしゃっていました。
 この部分が「構造」に当たると解釈すれば理解できます。

 つまり「構造」=(隠された)要素の関係構造+情報のレイヤー構造、これが「一枚の絵とその多層的な配置」。
 コレが未開示情報の全体、と解釈する。
 そしてこの部分が物語の全体的な整合性を取るための枠として働く、ここが動くとヤバイから静的とする。

> 一枚の絵を構成しているカードをめくっていくのだから、最終的な筋は必ず通るはずである。

 とありましたがそんな感じ。


 次に動の解析の「動かし方」の意味。
 動かすのはストーリーで、未開示情報の開示、そして情報操作。
 この二つはイコールでない、情報操作にはデマもあるから、しかし情報のコントロールという意味で微妙におなじだったり。

 まあ、とりあえず「動かし方」は情報と、(隠されていない)要素の動かし方と理解する。
 ここはまた後で。

 とにかく「未開示情報」は構造=静的なもの。
 「未開示情報の開示」は動的=動かし方。


 で、「タマネギの皮を三歩先で準備していく」という話がありましたが、コレが動的とは私には思えないんですね。
 タマネギの皮は構造的なもので、静的なものじゃなかったっけ?と。
 
 長期的な視点でタマネギの皮を作る作業は構造の組み合わせ、組み上げの話であって、短期的な話の動かし方ではないはず。


 例を出します「鋼の」に第五レイヤー、第六レイヤーが作られるとして、今作者がそれを考えているとする。
 その構造はコレまでの話の短期的動かし方の影響、あまり受けないんじゃないか、という話なんです。

 リンがブラッドレイと因縁づいたことでコレから先リンがブラッドレイを倒すことがあっても、誰かがどうにかしてブラッドレイを倒す事は予定されていた事でしょう、恐らく。
 コレは動的な部分が動的な部分に影響したということであって、タマネギの皮(静的構造)に影響したわけではない。
 リンがブラッドレイ倒したら大佐どこで活躍するんだ?とかいった問題は動的解析に入ると思われる。


 で、動的なものの内の、情報操作なんですがコレの目的は何か?
 先日のチャットではプレイヤーのベクトルを揃えるという言い方がありましたがプレイヤーの行動は自由だが情報を基に行動せざるを得ない、ともあった。
 これは行動が反対に見えても向かってるところは微妙に同じ見たいな感覚だと理解。

 プレイヤーのベクトルをどこに揃えるのか?
 プレイヤーのベクトルを揃えないと物語が崩壊するのだからその反対、物語を崩壊せずに進ませる方向でしょう。
 物語の進んでいる状況とは何か?そう考えると「未開示情報の開示」の方向かな、と。
 プレイヤーが物語に協力するとは未開示情報の開示に参加している感じ、みたいな。

 つまり情報操作はプレイヤーを未開示情報の開示の方向に誘導する技術、というイメージ。
 途中でいろいろ紆余曲折を作るわけですが、賢者の石が人の命で創られているがエルリック兄弟やマスタングはそれを知らないみたいな初期状態としての情報格差は静的な情報レイヤーの構造に入りそう。

 情報分断戦術みたいな実際に情報格差を作るのは動的、短期的戦術。
 リンのほうからブラッドレイの正体がバレて一同震撼、みたいな、どっからどこに、どういう風に開示されるかは動的。
 大佐にエドの入院知らせないで展開を遅くしたのは、うーん微妙、中期的?


 こう解釈すれば連載マンガと情報操作の話もなんとなく理解できるんですよね・・・・・・。
 こんな感じの理解でどうでしょうか?
| 升斗 | 2007/11/15 8:01 AM |
 こんばんわ。


> あれから、こちらの記事なども読み返しながら考えてみたところ、自分なりに理解できる解釈というか推測、が出来ました。
> 自分の理解に都合のいいように解釈したので、hikaliさんの言っていることに一部反論を加える形になったかもしれませんが、おかしかったら訂正ください。

 なるほど。
 えーと、念のために言いますが、「動」の方はわたしもまだよく分かっていない状況なので(というか、それで、ゲームブックを作って実証データを集めようとしているのですが・・・)、わたしが言っていること自体がかなりとんちんかんな方向に行っている可能性もありますよ。
 物語解析(つまり静の方)は、かなり歴史があって、実際に大量の検証をしているので、だいぶ正確なのですが、動のほうは、かなり感覚というか直感で「こうじゃないか」と思っている感じだったりするのです。
 ゲームブック解析の結果が、もっと詳細にフィードバックされてくると、かなり厚みが出てくるのですが。
 これは、わたしがゲームブック力を身につけて、分析してきた作品の細かなところが分かってくると、一気に景色が変わるのですがね・・・。つまり、これまで、積み上げてきた作品が、一気に全部事実データに変わるということなのですが。現状は、参考データレベル・・・。
 うーん、精進あるのみ・・・。

 現状は、どーなんだろ、と模索している段階だと思っていただけるとうれしいです(^_^;



> まずは静の物語解析「構造」の技術の分析、動の物語解析は「動かし方」の技術体系。
> (ここで勘違いをしていた、なんとなく動的解析は静的解析の延長線上のイメージだったんです)。

 なるほど。


> で静の解析の「構造」の意味、となるんですが先日のチャットでは要素の構造と情報のレイヤー構造はストーリーが変わっても変わらないとおっしゃっていました。
> この部分が「構造」に当たると解釈すれば理解できます。

> つまり「構造」=(隠された)要素の関係構造+情報のレイヤー構造、これが「一枚の絵とその多層的な配置」。
> コレが未開示情報の全体、と解釈する。
> そしてこの部分が物語の全体的な整合性を取るための枠として働く、ここが動くとヤバイから静的とする。

>> 一枚の絵を構成しているカードをめくっていくのだから、最終的な筋は必ず通るはずである。

> とありましたがそんな感じ。

 おー、そんな感じです。整合性をとるための枠というのは分かりやすいですね。
 マスターとしては、途中で変えるとフェアでない部分、という感覚もあります。
 あー、途中で予定にないキャラを出すのは、あんまりフェアではないかもですが(笑)。


> 次に動の解析の「動かし方」の意味。
> 動かすのはストーリーで、未開示情報の開示、そして情報操作。
> この二つはイコールでない、情報操作にはデマもあるから、しかし情報のコントロールという意味で微妙におなじだったり。

> まあ、とりあえず「動かし方」は情報と、(隠されていない)要素の動かし方と理解する。
> ここはまた後で。

 この辺は、あんまり定義がわたしの方でも出来ていないかも・・・。


> とにかく「未開示情報」は構造=静的なもの。
> 「未開示情報の開示」は動的=動かし方。

 おー、そうかも。
 付け加えると、
 「開示の結果の各要素の動き」=物語の動き
 かも。

> で、「タマネギの皮を三歩先で準備していく」という話がありましたが、コレが動的とは私には思えないんですね。
> タマネギの皮は構造的なもので、静的なものじゃなかったっけ?と。
 
> 長期的な視点でタマネギの皮を作る作業は構造の組み合わせ、組み上げの話であって、短期的な話の動かし方ではないはず。

 あー、なるほど。
 先に言っておくと、こっちは「動」と絡むから、「静」から切り離して、「動」の方へぶち込んでおいて、後で考えようと、放棄していた部分だったり・・・。
 なので、あんまり厳密には分類していないです。


> 例を出します「鋼の」に第五レイヤー、第六レイヤーが作られるとして、今作者がそれを考えているとする。
> その構造はコレまでの話の短期的動かし方の影響、あまり受けないんじゃないか、という話なんです。

 うーん、難しいところ。
 ただ考えの流れは間違ってはいない気がします。
 これはあんまり考えないほうがいいのですが(イレギュラーな例なので)、先に開示情報ありで、そこから構築に入るパターンも、ないとは言い切れない。
 謎の方は、伏線を出すまでは、レイヤーをいじれる。
 出した瞬間に固定しなければいけない。
 あー、この辺は難しいですね(笑)。
 静の方にも影響が出てくる(笑)。
 新キャラ足すのってどうなんの? みたいな。
 イレギュラーは考えないとした方がよいかもなあ、と思いました。

> リンがブラッドレイと因縁づいたことでコレから先リンがブラッドレイを倒すことがあっても、誰かがどうにかしてブラッドレイを倒す事は予定されていた事でしょう、恐らく。
> コレは動的な部分が動的な部分に影響したということであって、タマネギの皮(静的構造)に影響したわけではない。
> リンがブラッドレイ倒したら大佐どこで活躍するんだ?とかいった問題は動的解析に入ると思われる。

 これは、本質的なところへ踏み込んでいますね。
 気になるのは、ブラッドレイが倒されることが、予定されているとされているところ。
 おそらくそこまで考えが回っているでしょうが、別に倒さなくてもよい。
 例えば改心する(ありえないけど・・・)とかもあり。
 予定を絶対にしてしまうと、ストーリーをどこかで固定してしまうので、この辺はあくまで予定にとどめておく感じです。


> で、動的なものの内の、情報操作なんですがコレの目的は何か?

 おー、たぶんこれは言ってなかった。
 ドラマを作るためです。
 読み手の感情に訴える展開に持っていくためです。
 PBMでいえば、よいアクションを書かせるためです。

> 先日のチャットではプレイヤーのベクトルを揃えるという言い方がありましたがプレイヤーの行動は自由だが情報を基に行動せざるを得ない、ともあった。
> これは行動が反対に見えても向かってるところは微妙に同じ見たいな感覚だと理解。

 大体そんな感じかも・・・。
 学校のプールでの流れるプールの話がよいかも。
 学校のプールで、全員(50人ぐらいで)で円を描くように歩いていると、しばらくすると、プールの水が円を描くように流れ始める。なんの変哲もないプールが流れるプールになる。大きな水の流れが生まれる。
 ベクトル合わせは、この辺のための技術。
 その中で、好き勝手に動くのはまあ、構わない。
 どちらにしても、その流れに乗りながら、好き勝手しているのはぜんぜん構わない。

> プレイヤーのベクトルをどこに揃えるのか?

 これは難しいのでパスというのはなしですかね・・・(笑)。
 わたしは、これをシナリオの意志と呼んでいます。
 この正体はわたしも謎。
 シナリオを組んでいると、流れが見える。
 
> プレイヤーのベクトルを揃えないと物語が崩壊するのだからその反対、物語を崩壊せずに進ませる方向でしょう。
> 物語の進んでいる状況とは何か?そう考えると「未開示情報の開示」の方向かな、と。
> プレイヤーが物語に協力するとは未開示情報の開示に参加している感じ、みたいな。

 この辺は近いかも。
 ただ厳密には違うかも・・・。
 どっちかというと空気の提供という部分もあります。
 こっちの方がでかい感じが・・・。
 この辺は難しい・・・。


> つまり情報操作はプレイヤーを未開示情報の開示の方向に誘導する技術、というイメージ。
> 途中でいろいろ紆余曲折を作るわけですが、賢者の石が人の命で創られているがエルリック兄弟やマスタングはそれを知らないみたいな初期状態としての情報格差は静的な情報レイヤーの構造に入りそう。

 うーん、初期はPBMは一応フラット(笑)。
 でも、連載マンガなんかはそうでしょうね。


> 情報分断戦術みたいな実際に情報格差を作るのは動的、短期的戦術。
> リンのほうからブラッドレイの正体がバレて一同震撼、みたいな、どっからどこに、どういう風に開示されるかは動的。
> 大佐にエドの入院知らせないで展開を遅くしたのは、うーん微妙、中期的?

 えーと、マスター(つまり作者)は、動的に介入しているので、動的です、ばりばり。
 逆に言うと、ここでかなり強引に介入しなければ、もっと鋼の錬金術師は速い物語になっていたはず。


> こう解釈すれば連載マンガと情報操作の話もなんとなく理解できるんですよね・・・・・・。
> こんな感じの理解でどうでしょうか?

 うーん、だいたいよいのではないでしょうか。
 えーとなにを言ってなかったんでしょうか・・・、わたしは。


>> で、動的なものの内の、情報操作なんですがコレの目的は何か?

> おー、たぶんこれは言ってなかった。
> ドラマを作るためです。
> 読み手の感情に訴える展開に持っていくためです。
> PBMでいえば、よいアクションを書かせるためです。

 これか・・・。
 これは長くなるので、またそのうちに・・・(笑)。

| hikali | 2007/11/15 8:55 PM |
> えーと、念のために言いますが、「動」の方はわたしもまだよく分かっていない状況なので(というか、それで、ゲームブックを作って実証データを集めようとしているのですが・・・)、わたしが言っていること自体がかなりとんちんかんな方向に行っている可能性もありますよ。

 いやー、仰っていることを理解しとかないと、たとえば後から「さっき言った、あれは間違いでした」といわれても、「え?何が」ってなってしまうので(笑
 先人の言葉は、たとえ間違っていたとしても価値があるだろう、みたいな。

> ゲームブック解析の結果が、もっと詳細にフィードバックされてくると、かなり厚みが出てくるのですが。

 という事はゲームブックは動的な解析の参考になりそう(かも)ということですよね。
 私はゲームブック(とその解析)についてはまったく分かりませんので、どう関係があるのだろうか?という状態です。
 ゲームブック方面・・・・・・あー、難しそう(笑

> あー、途中で予定にないキャラを出すのは、あんまりフェアではないかもですが(笑)。

 話が行き詰まるよりは新キャラ出しても話し進めたほうがいいですけれどね、まあ死んだはずの人が生き返る、とかよりはフェアかと(笑

> イレギュラーは考えないとした方がよいかもなあ、と思いました。

 うーん、たぶん「技術」よりは「苦し紛れ」に近いものですもんねぇ(笑


> 予定を絶対にしてしまうと、ストーリーをどこかで固定してしまうので、この辺はあくまで予定にとどめておく感じです。

 うーん、例がちょっと不適切だったかな・・・・・・。
 倒すだと要素の動きになってしまう?

 例えばこれから先ホーエンハイムの事が明かされるのでしょう。
 それがトリシャからの遺言を伝えられたホーエンハイムがエドに打ち明ける様な形か。
 それともピナコのほうからウィンリィとアルに、年を取らない話が漏れて、エドだけ知らないとか。
 もしくは錬丹術方面から普通じゃないとバレるのか。
 「お父様」方面からバレるのか。
 それとも他の何かか、どれになるかは分からない。
 
> 謎の方は、伏線を出すまでは、レイヤーをいじれる。

 うーん、だから静も動もお互いあまり影響与えない方が自由な感じになっていいのかな?
 感覚としてはドラえもんで一回一回の話が構造に影響与えないようなイメージいいのだろうか?ちょっと違うかな・・・・・・。
 伏線はあんまり制限強くせずに出す、もしくはさりげなく出てきたあれは実は伏線でしたって後付したり(笑

 伏線の定義って言うのも微妙ですしね、コレ伏線ですよって分かりやすい伏線ってむしろ答えですし(笑
 伏線っていうか、後に影響与えるのは設定って言ったほうがニュアンスしっくりくる感じ。
  
> えーと、マスター(つまり作者)は、動的に介入しているので、動的です、ばりばり。
> 逆に言うと、ここでかなり強引に介入しなければ、もっと鋼の錬金術師は速い物語になっていたはず。

 なるほど。
 あー、カードめくるタイミングの調整か。


> これか・・・。
> これは長くなるので、またそのうちに・・・(笑)。

 えーっと、おやすみなさい(笑
| 升斗 | 2007/11/16 1:58 AM |

 こんばんわ。

>> ゲームブック解析の結果が、もっと詳細にフィードバックされてくると、かなり厚みが出てくるのですが。

> という事はゲームブックは動的な解析の参考になりそう(かも)ということですよね。
> 私はゲームブック(とその解析)についてはまったく分かりませんので、どう関係があるのだろうか?という状態です。
> ゲームブック方面・・・・・・あー、難しそう(笑

 あー、うん。
 そんなに難しい話ではないのです。

 たぶん、分かりやすく解説しているエントリーがこれ。

 ■実装とストーリーの固定化はたぶん同じ概念
 http://blog.story-fact.com/?eid=590884

 うーん、分かりにくいかも・・・(笑)。
 動的な解析という概念自体が、実際には、TRPG&PBMから出ています。
 でも、実は、この世界は、シナリオというものの評価をまったく行ってこなかったんです(これは実に不思議なのですが・・・。なんでだろう・・・)。わたしが示唆を受けた表記はクトゥルフのルールブックのみ。一応最高峰のシナリオも全部読んでいるけど、はっきり言って素人レベル。少なくとも、PBMのシナリオ会議ではボツるものばっかり。

 で、実は、そのTRPGのシナリオから派生した分野があります。
 これがゲームブックなのですが、これはもともとT&TというTRPGのシステム用の、一人遊び用の「ソロシナリオ」というものだったのです。
 つまり、TRPGのシナリオをひとりで遊べるようにしたもの。
 実際には、
 シナリオ+プレイ展開(セッション)=ゲームブック
 のような構成です。

 なんとなく、動的な解析の、研究分野な気がしてきませんか(笑)。
 まあ、今にして思えば、ちょっと「ねじれ」ているのですが。

 でも、幸いなことに、とても黄金期は短いのですが、その中から、珠玉の作品がごそごそと出てくる。はっきり言って、TRPGの最高峰のシナリオは、ゲームブックの中の下ぐらいの位置。レベルが違いすぎるわけです。
 これはどういうことかというと、TRPGの世界(&PBM)にはとてもではないが見ることが出来なかった、スーパーハイレベルな、
 「シナリオ+プレイ展開(セッション)」
 がごろごろ転がっているって言うこと。

 しかも、文章化されている! すばらしい!(笑)。
 しかも、パラグラフに分かれている! 分析しやすい(笑)!
 しかも、タレントぞろいんじゃん、作者! どんだけすごかったんだゲームブック(笑)!
 この市場が崩れたのが、ほんとに不思議です・・・。
 あー、PBMも、TRPGも、市場は崩れたかも知れないかもだけどです。

 なんとなく分かったかもではないでしょうか。

> ゲームブック方面・・・・・・あー、難しそう(笑

 たぶん、この言葉が、全てを象徴してるような(笑)。
 わたしは、ゲームブックを見ていると、むき出しになっているディーゼルエンジンを想像してしまいます。カムも、ギヤも、ピストンも剥き出しになっている、機械好きにはたまらなそうな感じがするのです。
 もちろん、わたしは、剥き出しなのはとてつもなく好きなのですが、本来技術というのは、表面に剥き出しになっていてもあんまり意味がない。例えば、乗用車のような便利なフレンドリーな機械の、その心臓部で、実はガソリンを爆発させながら走っていることを隠しまくって、エコとか言ってなければならない、ものだと思うのです。
 (というか、電気モーターはガソリンと違って爆発しないから安全だという、プロモーションを見ないから不思議だ(笑)。もちろん、これは人類がガソリンの爆発をコントロールできるようになったからなのですが)

 なので、ゲームブックは、そのエンジンの動きを直視できる、すばらしい遺品なのです。

 といいつつ、わたしが、今、一生懸命探っているのは、それが、どうもWebでのTRPG的なものの実装への一番の近道だと思っているからなのですが・・・。
 この辺は、実装論なので、本質論には、ほとんど関係なかったりします。
 ただ、まあ、実装できれば、データが集まるわけで。
 物理学を解明するために、粒子加速機をせっせと作っているような感じです。

 なんか、変な方向へ、話が行きましたね・・・(笑)。
 こっちはこっちで、面白いのです。

>> イレギュラーは考えないとした方がよいかもなあ、と思いました。

> うーん、たぶん「技術」よりは「苦し紛れ」に近いものですもんねぇ(笑

 これは、まったくだと思いました(笑)。
 イレギュラーな技術体系もあってもよいかもとはおもいますが、こっちが発達すると、イレギュラーでしか解決しない方法ばっかり発達しそうだ・・・。


>> 予定を絶対にしてしまうと、ストーリーをどこかで固定してしまうので、この辺はあくまで予定にとどめておく感じです。

> うーん、例がちょっと不適切だったかな・・・・・・。
> 倒すだと要素の動きになってしまう?

 この辺は、ちょっとわたしの過剰反応感があります・・・。

> 例えばこれから先ホーエンハイムの事が明かされるのでしょう。
> それがトリシャからの遺言を伝えられたホーエンハイムがエドに打ち明ける様な形か。
> それともピナコのほうからウィンリィとアルに、年を取らない話が漏れて、エドだけ知らないとか。
> もしくは錬丹術方面から普通じゃないとバレるのか。
> 「お父様」方面からバレるのか。
> それとも他の何かか、どれになるかは分からない。

 これは、よい分析ですね(笑)。
 そーだなぁ、と納得しながら読みました。
 これで、新刊が出たとき、どのルートでばらしたのかが判明したとき、そのルートでばらすべきではなかった、と言えるかもです(笑)。鋼の錬金術師の作者様は、あんまり致命的なミスを犯さないので、安心してみていられるのですが。物語のポテンシャルを最大限に発揮する方向で活用されるでしょう。

 
>> 謎の方は、伏線を出すまでは、レイヤーをいじれる。

> うーん、だから静も動もお互いあまり影響与えない方が自由な感じになっていいのかな?
> 感覚としてはドラえもんで一回一回の話が構造に影響与えないようなイメージいいのだろうか?ちょっと違うかな・・・・・・。
> 伏線はあんまり制限強くせずに出す、もしくはさりげなく出てきたあれは実は伏線でしたって後付したり(笑

> 伏線の定義って言うのも微妙ですしね、コレ伏線ですよって分かりやすい伏線ってむしろ答えですし(笑
> 伏線っていうか、後に影響与えるのは設定って言ったほうがニュアンスしっくりくる感じ。

 んー、この辺は、リスク感の相違でしょうか・・・。
 わたしの感覚だと、伏線は結構リスクだったりします。
 そこから、物語の全貌がばれるかも=物語終了に至るかもなところなので。
 一度出しちゃうと、もう取り返しがつかない、という感覚です。
 5%の確率で気づかれるということは、100人のうち5人の中で、物語が終了するということ。1%でも、10人のうち1人が終了する確率が、10%ということ。これが伏線を大量にばら撒いていると、どこで連鎖的に発想がつながってその確率が高まるかわからない。でもリスクを犯さないと、プレイヤーは動かない。
 このせめぎあいです。


 なんか、長くなった・・・。
| hikali | 2007/11/17 12:17 AM |
> これはどういうことかというと、TRPGの世界(&PBM)にはとてもではないが見ることが出来なかった、スーパーハイレベルな、
> 「シナリオ+プレイ展開(セッション)」
> がごろごろ転がっているって言うこと。

> なので、ゲームブックは、そのエンジンの動きを直視できる、すばらしい遺品なのです。

> 物理学を解明するために、粒子加速機をせっせと作っているような感じです。

 うーん、なんとなく関係ありそうだなというのは納得できました。


> んー、この辺は、リスク感の相違でしょうか・・・。
> わたしの感覚だと、伏線は結構リスクだったりします。
> そこから、物語の全貌がばれるかも=物語終了に至るかもなところなので。
> 一度出しちゃうと、もう取り返しがつかない、という感覚です。
> 5%の確率で気づかれるということは、100人のうち5人の中で、物語が終了するということ。1%でも、10人のうち1人が終了する確率が、10%ということ。これが伏線を大量にばら撒いていると、どこで連鎖的に発想がつながってその確率が高まるかわからない。でもリスクを犯さないと、プレイヤーは動かない。

 あー、ゲームではそうですね。
 マンガの流れで考えていた・・・・・・、マンガだとどっちでもないまま、かなり話伸ばしていける(苦笑
| 升斗 | 2007/11/17 9:52 PM |

 こんばんわ。

>うーん、なんとなく関係ありそうだなというのは納得できました。

 えーと、ほっとしました(笑)。

> あー、ゲームではそうですね。
> マンガの流れで考えていた・・・・・・、マンガだとどっちでもないまま、かなり話伸ばしていける(苦笑

 なるほど。
 マンガで考えるほうがほんとは正しいのですけどね・・・(^_^; TRPGなんて1万人も超えないんじゃないだろうか市場。わたしの勤めていたマーケティング会社では、超ニッチ商品として3万人市場を想定していた気が・・・。このレベルにならないと商品化できないという話だった。

 まあ、またそのうちlingrやりましょう。
  
| hikali | 2007/11/18 12:22 AM |









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