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GB解析 -HG- 仮面の破壊者 細かく丹念なゲームブック
 夜も眠れぬゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 さて、長々とやってまいりましたファイティング・ファンタジーシリーズの中期作品の解析ですが、ようやっと最後の作品となりました。
 本日お届けするのは、「仮面の破壊者」、電脳破壊作戦を書いた、R・ウォーターフィールドです。

 まずは背表紙のあらすじを引用してみましょう。

 残忍な魔女モルガーナが、石でできた不死身の怪人ゴーレムを解き放って、世界征服を企んでいる。12体のゴーレムがそろえば、その仮面に埋め込まれたエネルギーが世界を破壊してしまう。急がなければ! 君は、魔術師アイフォー・ティーニンの指示で、魔女の住む山、クリル・ガーナッシュの峰をめざして出発するのだが……。


 といかにもオーソドックスな作り。
 純然たるファイティング・ファンタジーという感じすらします。
 しかし、すこしページを繰れば、この「仮面の破壊者」はフツウのゲームブックではないことに気付きます。
 たとえばこんなところ。

 数日がすぎ(食料を二食分減らすこと)、君はこれまででもっとも危険な状況に直面する。野火が南の方で発生し、風にあおられて勢いよくこっちへ燃え広がってきているのだ。しかもその幅は何キロメートルにもわたるらしく、まだ、ずいぶん離れているのに少なくとも野火の両端をここから見とおすことができない。乾いたヒースや灌木をなめつくしながら、炎は水路や小川などものともせずに飛びこえて進んでくる。まだここからはかなり距離があるとはいえ、君には野火が広がる速さがわかっているのだ。どうする?
 ・この場にじっとしているなら 148
 ・北に向かって、全速力で野火から逃げるなら 47
 ・野火の西側の端をみつけようとするなら 332
 ・野火の東側の端をみつけようとするなら 62
 ・野火に向かって移動していくなら 221


 ちょっとこのシーンのグラフを見てみましょう。
 (クリックすると原寸大になります)




 みるとわかるのですが、結局10へ収束しています。
 10の記載は、

 野火に巻き込まれながらも生き残れた幸運に対し、運点を1点加えておくこと。


 とあり、この部分は全部、野火のシーンであることがわかります。
 24項目もあります。この中で色々やりながら、なんとかして野火をやり過ごすのですが、いや、こんなシーンははじめてみました。しかもけっこうリアル。
 野火から生き残るシーンにこんなに情熱を割くとは。

 それ以外にも、人物の情報がけっこう細かかったり(引用するとばれるので引用できないのですが)、いろいろ判断に迷うシーンがあったりと、まあ、野火でゲームを成立させてしまうのですから、まあ、それぐらいはやるだろうという感じなのですが、こんなにも細かく丹念なゲームブックは見たことがありません。
 それが全編にわたって広がっていく。
 なんというゲームブックでしょう。

 山を見てみましょう。



 悪くない山です。
 たいへん好印象で、賞賛を惜しみなく贈りたい気持ちにもなります。

 本作の解説は若干興奮気味です。
 ちょっと引用してみましょう。


 ゲームブックの新しい波が……

 (中略)

 一冊では何とも言えなかったのですが、この二冊目を見た現在、作者R・ウォーターフィールドの書きグセとか好みがよく分かってきました。そして、私は彼の作品が好きになってしまった。三冊目が待ち遠しい。もはやS・ジャクソンやI・リビングストンの時代ではない。彼らを乗り越えたゲームブックの新しい時代に、R・ウォータフィールドの名前が大きく注目されていくのではないだろうか。と、叫びたい感じなのです。



 この解説の気持ちはわかります。
 しかし、実際にはたいへん厳しい現実があるのです。
 たしかに、本作は素晴らしい作品なのですが、それはマニアにとって素晴らしい作品というだけということ。ちょっと長くなりますが、ゲームブックはなぜ衰退したのかに近しい論考をしましたので、もしご興味がある方は読んでみてください。
 ただし、内容はかなり厳しい論調で、いまさらそんなところをほじくり返さなくてもいいじゃないかと思えることでもありますので、もし、そんなことに興味がない方は、ここで読むことをやめることをおすすめします。



 ■ゲームブックの二極化と衰退。

 本作は87年末近くに刊行された作品。
 ゲームブック史としては隆盛期にまだあったと思える時代なのですが、この時代、ファイティング・ファンタジーシリーズはすでにもう売れなくなっていたと思われるのです。
 というのは、この「仮面の破壊者」は入手するのが極めて困難であり、たいへん高い価格がついています。
 部数が出ていないのは明らかです。
 またわたしが手にしている古本の刷り数も、あまり参考にならないのではありますが、「サイボーグを倒せ」が初版3刷であるのを除けば、あとはすべて初版1刷なのです。
 87年時点でファイティング・ファンタジーシリーズは売れなくなっていたと推測できるのです。

 しかし、いったいどうしてこのような事が起こったのでしょうか。
 わたしは、ゲームブックは、上級者向けと初心者向けに二極化し、そのどちらもが行き詰まって市場が崩壊したのではないか、と推測しているのです。
 これはあくまで推測であり、事実であるかはまったく闇に包まれ、永久に解明されることはないとは思うのですが、どんどんと複雑化し、危険な操作を要求するようになるファイティング・ファンタジーシリーズを解析していて、そういう空気をひしひしと感じるようになりました。

 以前より、選択肢によらない番号ジャンプを多用する手法をわたしはたいへん危険な行為だと指摘しました。これはただでさえヒューマンエラーが発生する可能性の高い、ゲームブックという形式で、さらにそのエラーを発生させる危険性を増す手法だからです。
 これはユーザを脱落させる手法。
 わざわざ手に取ったユーザに、落胆と絶望を感じさせる手法。
 一握りのついてこれるユーザに対象を絞ってしまう、マーケットセンスがあれば、一発でたいへん危険とわかる行為です。
 いったい誰がこれをはじめたのか、FFではこんな手法を取っていないと。

 これが間違いであったことを認めます。
 なぜなら、これをはじめたのは「サイボーグを倒せ」であり、その著者はS・ジャクソンだからなのです。
 その後、「ロボット・コマンドゥ」で米ジャクソンが、「仮面の破壊者」でR・ウォーターフィールドが次々と踏襲していくのを見て、背筋が冷えていきます。
 本家本流が、そのような危険な誤った判断をしてしまえば、市場全体がそれに追随する。
 その手法は権威化されてしまい、誰もがその手法を批判できなくなってしまう。
 たいていのフォロアーは権威には逆らいませんし、単に真似ているだけですから、疑うこともせずに、崩壊に向かって全員で突っ走ってしまう。
 それは、呪縛としてジャンルすべてを支配してしまう。
 なぜ?
 その答えが、ああ、ここにあったのかと、わたしは発見しているのです。
 87年から20年以上も経って。
 本家が誤ってしまうと、その誤りを発見する人が現れるまで、何十年もの時間がかかり、ある一人のマッドサイエンティストじみた解析大好きな人間が、未来の技術を駆使して、というかあの時代は何だったのだろうなあとたまたま興味を持って、高騰している古本のゲームブックを私費で収集し始めて、その全貌を解き明かそうという、かなりユニークな試みに数年の歳月を掛けてやってみて、初めて解明するのです。
 「サイボーグを倒せ」が致命傷だったと。

 しかし、そのマッドサイエンティストには、別の側面も見えていて、それ以外の部分は充分にありがたく回収できるし、その豊穣の時代があったこと自体は感謝すると。
 ただ、市場が崩壊に向かったのは、ここだったと。
 「サイボーグを倒せ」だったと。
 そして、「サイボーグを倒せ」の持っている別の方向性こそが、本来であれば真似すべきところだったと、思うのです。なんで安易な方を真似てしまったのだろう、と。

 まあ、いいのです。
 もう終わった話ですし、歴史にはしがみつくより教訓を回収した方が前向きです。

 と、長々と暗い話をしてしまいましたが、ちょっと、R・ウォーターフィールドに対して失礼だったかもしれません。彼が切り開こうとして、おそらく上手くいかなかった試行錯誤は貴重な記録であり、わたしにはそれが黄金の記録であるようにしか見えないからです。
 冒頭の引用に戻れば、なぜプロ中のプロである解説を書いた近藤さんの期待は外れたのか。それは、結果に対して謙虚であるという姿勢の欠如であると思うのです。
 結果が出ないものを馬鹿にするわけではありません。
 結果が出たからと言ってそれを信奉するわけではありません。
 ただ、10のうち9まで揃っていて失敗することもあれば、5ぐらい失敗していても上手くいくこともある。明確に結果が出ている状況で、9は上手くいっていたと言っても意味がないと言うことなのです。逆に言えば、5やれば成功するよと言うのもまったく意味がない。
 実際に売りが立っていないと言う事実に謙虚であるべきだったと、そう思うだけなのです。

 どんどんと大多数のユーザから離れ、ごく一部の楽しめるユーザのみに向けて作ってしまうことの帰結がこれであるような気がするのです。
 自戒します。



 



| ゲームブック解析 -HG- | 22:41 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- ロボット・コマンドゥ 米ジャクソン、ロボット大好きっぽい・・・。
 眠れぬ夜をお過ごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 ここの所お届けしている、ファイティング・ファンタジーシリーズ、阿鼻叫喚の中期作品解析ですが、だいぶ終盤が見えて参りました。予定されている解析残巻は2冊、本日はその一冊「ロボット・コマンドゥ」の解析と参りましょう。

 本作は「深海の悪魔」に引き続き、米ジャクソンの作となります。
 さすがに、名ゲームデザイナーと知られる米ジャクソンだけあって、才能豊かな米ジャクソンのセンスがびんびんに感じられる作品に仕上がっています。
 まずは、背表紙のあらすじの抜粋を行ってみましょう。
 ・・・と、思ったのですが、若干わかりにくい説明になっていましたので、わたしが書き直したものをご紹介しましょう。

 はるか彼方の惑星タロスで、ロボットに乗り、獰猛な恐竜たちを飼う君は、ある朝、君以外のタロス人が、奇妙な眠り病に襲われたことを知る。頭上に突如現れた敵国カロシアンのロボジェットの無数の降下雲。タロスはカロシアンの手中に落ちようとしていた。故国の人々を、その侵略から守ることが出来るか。君一人の力にかかっている。

 だいたいどんな感じか伝わったでしょうか。

 さて、本作は、ロボット、ロボット、ロボット! なゲームブックです。
 もう、魅力的なロボットが次々と登場し、「乗り換えますか?」と聞かれまくる。もう何体のロボットが出てくるのだろう。たぶん十数体は出てくるはず。そのひとつひとつのロボットがなかなかにツボを押さえている設定で、米ジャクソンの、こっち方面でびんびんに効きまくるセンスをシャワーのように浴びることが出来きます。
 引用してみましょう。

 なにか巨大な蛇のようだ。しかし、近寄ってみると、実はロボットの、サーペント擦世箸錣る。このマシーンは恐竜を追跡し、捕獲するように作られている。足はなく、つかみ腕は、使用しないときは胴体へと折り畳める。そうした形のせいでジャングルでは動きやすくなっている。
 サーペント
 装甲点・9 速度・ジャングル:高速/その他の場所:中速
 戦闘用ボーナス・プラス1
 特殊能力:戦闘でサーペント擦旅況睥呂16以上なら、いつでも敵を締め付けることができる。締め付けているあいだ、各戦闘ラウンドでは敵にダメージを自動的に1点よぶんに加える。これはどちらの攻撃力が上回るかには関係ない(攻撃に失敗しても、敵に1点のダメージを与える)。締めつけはサーペント擦逃亡するか、どちらかが破壊されるまでつづく。ただし飛行している敵には適用されない。
 これに乗っていってもよい。すでに使用しているロボットを乗り換えるなら、ここへロボットを残したことをメモしておくこと。



 どうですか、このゲームセンスをびんびんに感じる感じ。
 ロボットに恐竜と来ているだけに、ニッポンのロボ好き男子には、なんとなくゾイドっぽいと感じられるかもしれませんが、そのほかに出てくるのはスーパー・カウボーイ・ロボットとか(このゲームブックでは、恐竜を飼いならしている人々をカウボーイに例えている)、カニロボットとか、戦車ロボットとかで、かなりバリエーションは豊かになっています。
 ただ、挿絵などをみると、どう考えてもゾイドとしか思えないものもあり、若干影響は受けているのかなあと思えてきます。
 しかし、こういった魅力的なロボットが鬼のように満載なのが、この「ロボット・コマンドゥ」なんです。
 というか、米ジャクソン、ロボットやりたかったのだなと(笑)。
 ロボット愛感じました。

 というわけで、山へ行きますか。



 うーん、かなり自由に移動できるんで、まあ、こんな山になるのですが、うーん、極端ですね・・・。







| ゲームブック解析 -HG- | 21:05 | comments(2) | trackbacks(0) |
GB解析 -HG- 迷宮探検競技 うーん、物足りないかなあ・・・。
 夜も眠れぬゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 だいぶ速度が落ちてきた解析部員が約一名。
 えっと、これで何冊目でしたけっと情けなくひーひー言っているのですが、4冊目ですか。もちろんただのゲームブックではなく、いま絶賛解析中なのは、なかなか傑作揃いなファイティング・ファンタジーシリーズの中期作品。これまで恒例にしてきました、100冊目間近、200冊目間近に敢行した、名作揃い解析乱れ打ちに次ぐ作品群が相手なのですが、ちょっとばてました(笑)。
 双葉文庫とかやっている訳ではないですからねえ・・・。
 ファイティング・ファンタジーですから、なかなかヘンなことも言えません。

 というわけで、とりあえずの予定としては、この迷宮探検競技も含めて、あと3冊。
 傑作の呼び名高い、スティーブ・ジャクソンの「モンスター誕生」の直前までは進めたいと思います。
 「モンスター誕生」は、「サイボーグを倒せ」の詳細解析の結果を受け、どのタイミングになるかはわかりませんが、全力詳細解析を持ってその全容を明らかにしてみたいと思っておりますので、お楽しみにして頂けると嬉しいのですが、ちょっといつになるかは明言できない状況です(^_^; 気長にお待ち頂けると幸いです。

 さて、本日は「迷宮探検競技」の解析をおとどけします。イアン・リビングストン謹製の本作は、「死のワナの地下迷宮」の続編とされる作品。前作の1年後という設定の作品で、ファングの地下迷宮が再び舞台となります。

 まず、恒例ですが、背表紙のあらすじの抜粋からはじめてみましょう。

 今、君は、あのサカムビット公の邪悪な兄、カーナス卿の奴隷であり、卿の課す残忍無比なゲームに勝ち残らない限り、生命はない。そして、そのゲームに勝っても、次には、あのファングの地下迷宮に投げ込まれるのだ。君は、サカムビット公がその悪魔的な頭脳を駆使して徹底的に設計し直した、死のワナの地下迷宮を脱出できるか!!


 なんとも無残な状況。
 どうにも、ファイティング・ファンタジーシリーズはこういったマゾ的な状況をひたすらに追求するのですが、どーなんだろうなあとは思いはするのです。それは面白いのか、面白いとすれば、それはなぜか。
 そう書けば、絶望的な状況から立ち上がっていくその過程が面白いと言うことが出来るかもしれません。
 ただ、この「迷宮探検競技」には、その絶望から立ち上がっていく過程がない。
 単純に残忍な状況がひたすらに淡々と続くだけ。
 その終わりもある種の残忍であり、残忍な世界で生き残るには残忍になる以外ないというひたすらに地獄絵を見せられる、そういった作品になっていると思います。

 「死のワナの地下迷宮」には、ドラマがあったのですが、この「迷宮探検競技」はひたすらに残忍なだけ。どうしてこのような方向に転じてしまったのかについては理解に苦しむのですが、硬派を突き詰めると、ここにたどり着くのだと、そう指し示しているのかもしれません。
 小説方面からひかりをあててみれば、硬派の代表格としてジョン・ル・カレ付近が近いかも知れません。内容としてはジャック・ヒンギスのあまりできの良くない作品群が近い気がしますが、ジャック・ヒンギスでも人気の高い「鷲は舞い降りた」は、もっと潤いがありますし、たとえば思いつくギャビン・ライアルはどの小説でも良いのですが、たとえば初期の「もっとも危険なゲーム」は近い気がしますが、もっとしっかりとした対峙がありますし、ギャビン・ライアルは歳を重ねる毎に、ある種のユーモアを身につけていきます。
 一言でいえば、物足りなすぎて無味乾燥に見えるのです。
 硬派は硬派でよいのですが、硬派の世界でも傑作と呼ばれる作品群には、もっと豊穣さがあるよ、それが言いたいだけなのです。
 そういう世界にどっぷりと浸かった後のイアン・リビングストンが見たいのかもしれません。
 まあ、よい。

 山を見てみましょう。



 なるほど。







| ゲームブック解析 -HG- | 10:53 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- サムライの剣 トンデモニッポン、さいこ!
 夜も眠れないゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 本日おとどけするのは、「サムライの剣」。
 日本を舞台とした作品なのですが・・・。いや、これすごく面白いんです、腹を抱えて爆笑するほど・・・。
 よくある勘違いジャパンといいますか、というかこのアメリカンヤンキーどもなのか、フィッシュ・アンド・チップスの国の若者なのかわからないのですが、どー考えても、おまえらのソースは小泉八雲だけだろwww と爆笑してしまうほどヘンテコなのです。
 まあ、小泉八雲は英語で読める数少ない、日本紹介者の中でも、最優秀の部類に入る人ですからねえ・・・。なので、この小泉八雲の影響としか思えない、爆笑ポイントもあちこちにありまして、もうなんか、ねじ曲がりまくっていて楽しいのです。

 ただまあ、こう言うのはどうしようもないと言えばどうしようもない。
 逆に言えば、わたしがアメリカを舞台にして物語を書けば、たぶん現地人には爆笑されるはず。こいつ、ハリウッドしか見てないだろwww と。

 こう言うのは、リアリティの問題とよく言われるのですが、だいぶ書けるようになってくると、実はそうではないことに気付きます。たとえば、日本を舞台として小説を書いたとして、「どこのことを」日本というのか、という問題にぶつかります。
 たとえば、わたしは高尾に住んでいたことがあるのですが、高尾を舞台として小説を書けるかと言われれば、たぶん書けない。数年住んでいて、そこの地元の整体師の方といろいろはなしをしたのですが、そこでわかったのは、

 ・高尾は実は山梨の人が出てきて住んでいるという人が多い。
 ・高尾人は中央線族というよりも京王線族。
 ・高校などの友人とつるんでよく飲んでいる。

 といった事でした。
 わたしはいわゆる都外都民つまり、近郊に住んで東京に通勤するような生活圏の人なのですが、地元の人と飲むみたいな習性は周囲に見たことがないのです。住むところだって、東京からある一定の距離のところを点々と住み歩いていましたし、地元とのつながりがあんまりない。
 しかし、逆に言えば高尾は都外都民はほとんど皆無で、むしろ、山梨の延長線上にあるような地元のつながりが比較的強い土地柄なのです。
 なので、それを書けるかと言われれば、書けない。
 なぜなら、わたしは完全なアウトサイダーなのだから。

 この問題は、たとえば新宿を舞台にした探偵ものを書くとして、この新宿とはどの新宿を指すのだろう? という問題にも発展します。たとえば、大沢在昌の新宿鮫や、原リョウの私が殺した少女などは新宿を舞台としていますが、その新宿はわたしが通勤でよく通り抜け、頻繁に遊んだ新宿と、あなたが7年間も会社勤めしている新宿と、同じなのか違うのか。
 その新宿は本当にあるのだろうか?
 と問えば当然フィクションなので、ない、のですが、しかし、この新宿はリアルだと感じているたとえば新宿鮫の新宿を、あなたは見たことがあるの? どこに住んでいるのですか?
 まさか新宿ではないですよね?
 というわけで、リアリティーなんてものはない、という結論に落ち着くのですが、しかし、それでもこの作品の新宿はリアルだと言っている人が観測できるわけで、いったいこのリアルとはなんのことを勘違いしてリアルと言っているのだろう?
 というところへたどり着くのです。
 まあ、この辺はたいへん難しいところなので、あんまり深入りしない方がよいのですが、結論から言うと、それは物語の保守性の問題だよね、というちょっと思いつかいないであろう地点にたどり着きます。

 この辺の話は、昔エントリーにしたので、まあ気になる方は読んでみてください。
 ただし、思いっ切り長いです(笑)。
 60枚ぐらいあります(^_^;

 ■ハーフライフをプレイして思ったこと。
 http://blog.story-fact.com/?eid=731976



 と、なんの話でしたっけ??
 ああ、サムライの剣でしたね・・・。
 まずは、恒例の背表紙のあらすじの抜粋からはじめてみましょう。


 将軍の御前に呼び出された君は、八幡国が深刻な危機に陥っていることを知らされる。将軍の威光が衰えてきたのだ。それは、名刀”鍔鳴りの太刀”が将軍のもとから奪われてしまったからだ。君は将軍指南役をつとめる若きサムライ。君の使命はこの名刀を闇将軍イキルから奪い返すことだ。だが、イキルはそれを鬼軽城の奥深くに隠した……。



 闇将軍がイキルって・・・。
 とこの程度で恐れてはいけません。
 「サムライの剣」でグーグル画像検索をしてみると、この本の表紙が出てくるはずですが、そこに書かれている、いかにも悪そうなサムライの掲げる旗に記載してされている文字は「悪死」。もはや意味すら通じません。
 このようなトンデモ日本があちこちにあり、腹を抱えて、爆笑を連発してしまうのです。
 たとえば引用してみましょう。

 大八車が馬小屋についた。車引きは長い道中でからした喉のことで、ぶつくさ文句を言いながら出ていく。君は馬小屋の床に静かにおりる。城は四方を石の壁でかこまれ、天井は仏塔のような彫刻で飾られた破風を持つ屋根でふかれている。貞信公の居城だ。


 仏塔ですか・・・。


 彼らは将軍指南役である君より身分が低いので、泥が君の美しい鎧にかからないように注意深く荷車を動かし、君が通りかかるたびに最敬礼するのだった。


 敬礼してますし・・・。


 ほんとうに君がワナにはまっているのを見ると、彼らは不気味な笑いを浮かべながら、このワナにはまったあわれなサムライをどう始末しようかと相談のはじめるのだ。いちばんてっとりばやいのが、炭焼き窯で生きたまま君をあぶり焼きにすることだ。彼らは君をしばるために近くの木から樹皮をはぎとる。君は自分の使命の重大さを彼らにつたえるか(八九へ)、それとも将軍指南役のサムライを殺せば、あとで怨霊となってお前たちを祟ってやるぞ、と脅かすか(一〇一へ)。


 怨霊になって祟ってやるって・・・。

 ちなみに、この脅しは効くようで(効くのか・・・)、この選択肢で無事助かります。

 文章は万事こんな感じなのですが、もっと破壊力があるのがこのゲームブックの挿絵です。なんかライオン顔で有翼のヘンな生き物が出てきてびっくりするのですが、なんだろうと首を傾げていると、その文には、キリンの文字が。
「き、キリン・・・、お、おぬしキリンと申したか・・・」
 あの衝撃はすごかった・・・。

 また竜(たつ)と記載された生き物がいて、それが本当に翼がないドラゴンだったりとか。
「な、なんか、ワニみたいなのが浮いているんですけど・・・」

 もうね、生半可に勉強しているせいか、微妙にそれっぽいんだけど、外したときの落差があまりにもありすぎて、絶句するという感じなのです。いやー、欧米人の想像力はすばらしいものがありますね。


 さて、なんか妙ちくりんな部分のみ書いてしまいましたが、まあ、そういったところを除けばまあまあでしょうか。山を見てみますか。



 うーん。まあいいか。ぎりぎりでHGで!







| ゲームブック解析 -HG- | 22:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
 GB解析 -HG- 深海の悪魔 アトランティスでの冒険!
 眠れぬ夜をお過ごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 えーと、続いております。
 怒濤のファイティング・ファンタジーシリーズの解析です。
 本日は、シリーズ19弾、「深海の悪魔」です。

 本作は米国の方のスティーブ・ジャクソン謹製。
 マルチエンディング大好きな米ジャクソンだけに、本作もなんと、都合七つものエンディングがありまして、解析にも思わず力が入ります。
 だいたいの内容はあらすじは、背表紙のあらすじを引用するのが早いでしょう。

 君は命知らずの船乗り。君が乗り込んだ商船は、海賊ブラッドアックス船長ひきいるトロール号に襲撃された。そして、生き残ったのは君だけ。君は海賊に復讐すべく、海底都市で謎の黒い真珠を探さなければならない。しかも、手強い深海の怪物と戦いながら……。海底から始まる君の冒険に、運命の女神は微笑んでくれるだろうか!?

 この黒い真珠があちこちにあるのですが、実はこの真珠が最後にスケルトンウォーリアーになり、その個数でエンディングが変わるという仕様。エンディングに関しては、後ほど詳細に追ってみますので、ご安心頂きたいのですが、特筆すべきは、この黒い真珠が
この深海ではお金の代わりになっていて、いろいろな便利な道具と交換できるのです。
 この辺は、さすが米ジャクソンといった感じでしょうか。
 みなぎるセンスを感じます。
 使えば有利になるけど、使いすぎると最後で痛い目に遭う。

 また、主人公は海賊につかまって、むりやり海に沈められるのですが、なぜか魔法がかかってエラが出来て呼吸が出来るようで、目の前に海底都市(アトランティスとか言っている)が現れるという風に進行する。
 一応あらすじで黒い真珠を復讐のために探すと書いているのですが、これはほとんど説明されないので、あらすじで一応補強していると思われます。

 内容は、本当に深海を探検するというもの。
 人魚が出てきたり、カニが出てきたり、神殿があったり、魚によく似た人が出てきたり、海ドラゴンが出てきたり、なぜか人が住んでいたりと、本当に海って豊穣ですね、と素直な感想が出てきます。
 また、おそらくこの辺りで、ファイティング・ファンタジーチームで、もうちょっと子供向けにしよう、というコンセンサスが出来ていたのか、拍子抜けするほど、あんまり難しい理屈が出てこない。
 電脳破壊作戦がちょっと大人向き過ぎたせいかもしれませんが、あり? なんか行間が思いっ切り開いているのですけど・・・、と思ってしまいました。なので、タイトルからして、きっとマニアックな作品にちがいないと先入観を持ってのぞむと、おやと思ってしまうと思われます。

 というわけで、山へ行ってみましょう。




 うーん、まあきれいと言えばきれい。
 続いて、エンディングの位置を見てみましょう。



 み、見にくい、ですよね・・・。
 細長い赤い印があるのがわかるでしょうか。これがエンディングのあるところです。
 七つあるのが確認できているでしょうか。
 けっこう下の方に2つの塊になっています。
 おー、あるある、との声が聞こえて参ります。
 これで、管理人も一安心です(^_^;


 ■7つのエンディングの内容

 さて、ではこの七つのエンディングはそれぞれどのようなものなのでしょうか。
 これは二つのパターンに分かれます。

 まずは、魔法が切れかかって、なんとか脱出しようとするケース。
 この場合、脱出方法が2つありまして、水の精霊に助けてもらうケースと、いるかに助けてもらうケース。

 これ、どちらでも同じなのですが、
 ・魚島
 ・海賊入江
 ・ブラッドアクス島
 ・ドクロ島
 のどこかへ運んでもらうことになります。

 まず、ドクロ島が問答無用のバッドエンド、ブラッドアクス島もそんな島はないでバッドエンド、ただいるかの方は一応生きていて、これが377、海賊入江はとりあえず生きていたというエンディングで、これが262と177。
 つまり、魚島が海賊のいるところで、もう一つの塊の方へ行きます。

 ここは海賊との戦いのシーンです。
 まず、黒い真珠を何個使うかで決まります。
 8個以上だと問答無用で殺戮して勝利。236。
 6個だと、船長だけ残って戦いになって勝てばハッピーエンディング。189。
 4個だと、船長と手下と戦って、勝てばハッピーエンディング。189。
 それ以下はバッドエンディングです。

 また別の方策として、キリ魚を使う方法があり、これでもエンディングにたどり着きます。238。
 また海ドラゴンを呼び出すという方法もあります。
 この場合は、海ドラゴンが倒してくれるのですが、海ドラゴンが主人公をたべようとして、戦って勝つというエンディングがあります。277。
 もしくは、海ドラゴンを無視して隠れているという選択で、238へたどり着くというパターンもあります。

 以上、こんな感じ。
 けっこう最後の始末の付け方が色々あって、どれを選ぶかでエンディングが別れていたのですが。うーんなるほど。

 これは文句なしですね!
 HGで!

 さすが米ジャクソン。
 なかなかに見せてくれる構成でした。







| ゲームブック解析 -HG- | 22:59 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 電脳破壊作戦 トラベラー魂、ここにあり!
 夜も眠れぬ、ゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 ん?
 んー、なんか唐突だったでしょうか・・・。
 まあ、たしかに唐突だったかもしれません・・・。
 たしか前回、魔人の沼に挑んでちょっと手強そうだからと、スティーブ・ジャクソンの「サイボーグを倒せ」に逃避したような記憶が・・・。

 えーと、経緯は長いのですが、一応整理してみますと、

 魔人の沼に手こずる
 → サイボーグを倒せに手こずる
 → 突然にゲームブックのネタが思いついて、そっちに夢中になる
 → 序盤が終わって、中盤の構成になるが参考になるゲームブックが・・・。
 → おわ! サイボーグを倒せ、をまんま使えばいいじゃん! すげー!
 → 詳細解析だぜ! 全開だぜ!
 → ば、ばてた・・・。ここのはなにか通常の解析をやって、息継ぎしよう
 → 電脳破壊作戦、解析するぜ!
 → おっと、もしかして、これって次の次のやつの参考になるじゃん!
 → これも詳細解析ですかねえ・・・。<いまここ

 な、長い・・・。
 こー、おまえは、もうちょっと紆余曲折しない、まっすぐに突っ走る生き方が出来ないのか! と怒りたくなるのですが、いや、突っ走るときは突っ走るんです、ただ、ここは突っ走っても意味ないなあとなると、突然にぐちゃぐちゃに紆余曲折するんですね・・・(^_^;
 それで上手くいくようなので、結果オーライか。
 あれです。
 ギアを1速にして山道を走っているときと、5速で高速を突っ走っているときの落差がはげしいのですが、ギアが違うだけでエンジンは回ってますよぉ、という感じなのです。
 走っているところが違うだけなのです。
 まあ、言い訳はよい。

 実際の所、この宇宙の連邦捜査官あたりより始まる、新人に書かせてみてファイティング・ファンタジーシリーズの幅を広げはじめる中期とも言うべき作品群には、これまでのワンパターン気味の構造を脱して、さまざまな新しい構成を試しはじめる、良作揃い。
 なので、おっとこれは参考になると思う作品が多いのです。
 もうこれまで200冊以上のゲームブックを解析してきましたが、このファイティング・ファンタジーの中期作品群は、最も質の高い作品群と言ってよいかもしれません。
 これに準ずるのを無理矢理挙げれば、スタジオハード・ラボとでも言うべき、ルパンシリーズでしょうか。
 本家本元が、ラボラボしてくれば面白くないわけがありません。
 なので、せっかく速度も出てきたので、ちょっと通常解析で、この金鉱を掘ってみようかと、そんな気分。
 まあ、よい。
 きまぐれぎみに参りましょう。

 というわけで、まいりましょう!
 電脳破壊作戦のゲームブック解析です!

 本作、電脳破壊作戦は、ファイティング・ファンタジーシリーズの第18作目。
 分かりやすいの、背表紙にあるあらすじを引用してみましょう。

 銀河系を支配する惑星、アルカディオン帝国のもと、もはや奴隷でしかない人類は、大胆で決死的な作戦を君にゆだねた。その作戦とは、アルカディア人の頭脳である”女王コンピュータ”を破壊すること。秘密工作員である君は、地球とアルカディオンのあいだにある、3つの惑星で手がかりを探して、任務を完遂させること。


 いやー、なんとも分かりやすい(笑)。
 見事にまとまっているあらすじです。

 このゲームブックはこのあらすじ通り、3つの惑星を巡りながら、コンピュータに接触できる「コード」を集め、最終決戦の地、アルカディオンでコンピュータと対決という内容です。
 これが、うーん、そうですね、まずは山を見てみましょうか。



 なんて分かりやすい!
 ここまできれいにでると、逆にびっくりするのですが、山がすべてを語っています。
 惑星ごとに山があってそれが4つ連なるという構成。
 しかも、個々の惑星にはTRPGのトラベラーを彷彿とさせる、かなり綿密な設定が用意されていて、それぞれの惑星にドラマがあるのです。
 これは、100項目弱のショートエピソードが4つ繋がっている。
 つまり、ショートエピソードのお手本とも言うべき、ゲームブックなのです。
 しかも、なかなか内容も凝っている。
 引用してみましょう。


 ハルマリスは環境の過酷な惑星だ。地形は荒涼として、山が多く、活火山も多い。惑星形成の、最後の激動期にあたっている。日中はひどく暑いのに、燃えたぎる青みがかった太陽が地平線の陰に消え、三つの月がのぼると、一転してすさまじく寒くなる。三つの月のせいで、潮汐は大きい。ハルマリスに滞在するのなら、どこか暖かくて水辺から充分に離れたところを選ぶことだ。住人たちは小さな植民地に住んでいる。もともとは科学研究の施設だったもので、惑星南半球の高原に、宇宙港といっしょに、一カ所に集中している。高台にあるのは、巨大な波に蹂躙されないためである。どのみち、低地帯は険しい岩山だらけで、居住には適さないのだ。
 コンピュータはこういったデータのほか、ハルマリスに住むアルカディア人はほとんどが中央アルカディア人であることも教えてくれた。ハルマリスの植民地は科学研究が中心だったから、彼らが引き継ぐのは当然といえよう。地下組織の指導者については、彼または彼女が、農耕ステーションの助手の1人であるということまでしかわかっていない。
 ハルマリスに着陸すると身体が重く感じられることに気がついた。
(ルール説明のため、中略)
 ハルマリスには税関がなく、予想していた問答もせずにすんだ。そのかわり、積荷をおろし、翌日乗客が乗船する準備が整うまで宇宙港に待機しているようにいわれただけだった。



 と、なげー、と叫びそうになるのですが(^_^; 万事こんな調子。
 もう、トラベラーフリーク認定! と断言してしまいたくなるのですが、この米英の真性原理主義的な、まったく誤魔化さないあたりはすごいのですが、ほんとうにこの設定全部使うのかよ、とにやにやしてしまうのです。あー、いや、わたしも、けっこう設定マニアの部類に入るので、あんまり人のことは言えないのですが・・・。

 さて、本作はこの調子で個性豊かな3つの惑星をめぐる冒険。
 実際のところ、最終決戦はちょっとがくっと来るぐらい拍子抜けではあるのですが、このトラベラー魂を堪能するには、とてもお手軽なゲームブックではあります。
 しかし、この電脳破壊作戦というタイトルはないかな・・・。
 わたしだったら、「アルカディオン帝国の崩壊」とでもしますかねえ。
 いま、3分ぐらいで考えましたが、だいぶ規模感が、帝国を渡り歩く感じが出るような気がするのです。
 まあ、よい。
 タイトルはともかく、内容はオススメです!







| ゲームブック解析 -HG- | 00:34 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 海賊船バンシー号 海洋ロマン、パイレーツ・オブ・カリビアンの世界。
 眠れぬ夜をおすごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 えーと、先日より死の名作ロードシリーズ8連戦に突入し、本日は2戦目。
 ですが・・・、えぇぇぇーと、ちょっと予定変更を。
 実は8連戦のうち、スカイフォールシリーズ4部作の4冊を予定していたのですが、この作品が、

 1.案外手強い作りをしている → 時間掛かるかも
 2.地味ながら、他にはない優れた作りをしている → 時間を掛けたい

 という予定外の展開になりまして、一時間ぐらいでちゃっちゃと片手間に解析するというわけにはどうも行かなそうな雰囲気を醸し出しておりまして、ふふん、おれを解析できるならしてみろよ♪ と不敵な笑みを浮かべちゃっている状況なのです。
 まあ、こうなってきますと解析屋さんの血が沸き立ちまして、脳裏をニフルハイムのユリとの14時間に渡る死闘が走馬燈のようによぎったり、散々に苦しめられた創元族の作品群との激闘が思い出されてくるのです。
 なので、これは週末マターかなあと言うわけで、ここはスカイフォール4部作は週末送りとなりまして、代わりに、このまま勝手知ったるファイティング・ファンタジーシリーズをそのまま解析してゆくことにしたいと思うのです。

 しかし、この海賊船バンシー号の次が、「サイボーグを倒せ」。
 その次が「電脳破壊作戦」ですか・・・。

 サイボーグを倒せは、久方ぶりのスティーブ・ジャクソンなのですよね・・・。
 変な仕掛けが潜んでないか、戦々恐々です。
 まあ、なんとかなるでしょう。
 なるかなあ・・・。


 さて、本日は表題通り海賊船バンシー号です。
 本作は、海賊行為がまかり通る湾を根拠とする海賊が主人公。それがライバルの海賊とどちらが財宝を多く略奪できるかを競うことになるという、なんともユニークな内容。
 巻末の紹介文を引用してみましょう。

 君は海賊船バンシー号の船長。情け知らずで恐れ知らずの君のライバルが、殺し屋アブダルだ。どちらが海賊のチャンピオンか――君たち2人は航海に乗り出し、財宝の略奪競争で勝負をつけることにした。海や島は罠と怪物で満ちている。はたして君は、海の藻屑と消えるか、それとも、海の王者となる事ができるか。さあ、出港だ!


 ゲーム自体はマップ型で、あちこちを行き来できる仕様。
 50日の中で、出来るだけ財宝をかき集めると言うのがこのゲームの趣旨です。
 なかなかに豊かな要素がふんだんに盛り込まれており、騎士団をだましたり、ロック鳥と戦ったり、賭博都市へ行ったりと、海から見た湾の世界が豊穣に描かれます。
 なかなかに海のロマンを感じさせる良作と言えるでしょう。

 うーん、これは詳細解析することにしてみましょう。
 チャップマンのこの二連作はほんとうにスマッシュヒットですね。
 すばらしい。

 というわけで、山ですが、



 ほほー、マップ型にありがちな形。
 樋口センセの形に似ています。

 これは文句なしのHGで!
 詳細解析の結果によってはMGに格上げもあります。

 しかし、チャップマンはいったいどうしてしまったのでしょうか?
 フリーウェイの戦士では、あまりの不調ぶりにリビングストンの家庭事情まで心配してしまったのですが、こちらは逆にヘンなクスリでもやってたんじゃないか、と心配してしまうほどの切れ味です。
 いや、すばらしい。
 チャップマン、二作連チャンでエポックを築き上げています。






| ゲームブック解析 -HG- | 21:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
GB解析 -HG- 宇宙の連邦捜査官 アル・パチーノもばっちりのFBIもの
 眠れぬ夜をお過ごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 さて、本日より、死の名作ロードシリーズ8連戦に突入します。
 ぶっちゃけ言いますと、もう軽い作品があんまり残っていない、ため、吐血覚悟で阿鼻叫喚の名作連発の出血大サービス(?)シリーズが敢行する以外なくなってしまったという、まあそんな感じです。

 さきほど、残りの解析待ち在庫数を数えてみたらちょうど100冊。
 わたしは、おや? もしかして解析300冊まではたどり着けるのか? と嬉しくなってしまったのですが(思いのほか在庫がありました)、もうゲームブック市場を見ている限りではここに入っていないのは、極端に高額なゲームブックか、解析が難しい物か、わたしが見向きもしていないものばかりです。
 なので、ほぼ主要ゲームブックがこの300冊の中に入ってしまうわけでして、それがすでに2/3終了しているという事に気付くわけです。
 今後は本棚の在庫が減っていくたびに寂しい思いをするのであろうなとしんみりしつつ、解析すべき名作が減っていくのを哀しまなければなりません。
 そんな中での、死の名作シリーズ8連戦、指を折るように味わってゆきたいと思います。

 さて、本日はファイティング・ファンタジーシリーズ15 宇宙の連邦捜査官です。
 本作はチャップマン謹製。
 FFは始め、スティーブ・ジャクソンとイアン・リビングストンが盛り上げるのですが、徐々にまんねりに陥り、代わってフレッシュな若手がマンネリの先輩に代わって活躍し始めるという印象があります。
 本作、宇宙の連邦捜査官はまさにそのような作品。
 これはある惑星へ麻薬捜査のために派遣された捜査官の捜査の顛末なのですが、ひょっとしたら本作はエポックなんじゃないかと思えるほどの出来なのです。

 チャップマンはこれ以前に、宇宙の暗殺者を書いていますが、該作は宇宙船ダンジョン。あーあ、これじゃあジャクソン&リビングストンとかわらんじゃんと当時は思ったのですが、本作はがらっと変わってきました。
 おおお、変わった。
 物語解析の専門用語を使えば、消極的閉鎖から積極的閉鎖への転換なのですが、ダンジョンではなく惑星全体が捜査の対象となります。
 惑星だけでなく衛星軌道上へも活躍の場を広げ、まさに気分は、宇宙のFBI。CIAだぜ、電波も傍受しちゃうぜ! とスパイもののミッションインポッシブル付近の気持ちで解析してしまいました。

 わたしの受けている衝撃を確認するには山を見るのがいいでしょうか。



 ほほー、なかなかよい山です。
 ほー、うーん、なるほどと味わいながら、これは詳細解析待ちかなあと、そういう気分です。表紙があんまりイケてないので、なかなかにノーマークだったのですが、うーん、タイトルも悪いですかねえ。
 原題はThe Rings of Kether。
 Ketherは捜査の対象となる惑星の名前です。
 これを宇宙の連邦捜査官とするのはなかなか大胆というか、ちょっとまずいんじゃないかなあと思いつつ、これがFBIものだよ〜というのが分かりやすいようにするにはどうしたら良かったのかと、首を傾げてしまいます。

 まあ、そういった失敗はありつつも、これはよいのではないでしょうか。
 文句なしのHGで!








| ゲームブック解析 -HG- | 22:09 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- 奪われた竜の卵 端正なサイドストーリー
 眠れぬ夜をお過ごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 さて、本日は富士見ドラゴンブックシリーズ。
 奪われた竜の卵、ドラゴンランス・アドヴェンチャーです。

 本作は、著名な小説(リプレイ?)のドラゴンランスの知られざるエピソードとしてリリースされたゲームブックです。カバーの解説を引用してみましょう。

 きみはギルサナス。エルフの戦士/魔法使いだ。半獣半人のおそるべき敵ドラゴニアンによって、突然侵略を受けたクリンの地。彼らとの戦いに、なぜ善竜たちは加わらないのだろう? そのその答えは、以前きみと恋に落ち、そして別れた娘、シルヴァラによってもたらされた。ドラゴニアンは、善竜たちの卵を人質にしているのだ! 彼らが卵を押さえている限り、善竜たちは戦いに参加できない。さあ、きみの冒険が始まる――奪われた竜の卵をとりかえすのだ!


 なかなか気合い十分です。
 訳者あとがきによれば、どうもドラゴンランスの中でも一二を争う重要なエピソードとのこと。そういえば昔読んだ、ドラゴンランスの中で、善竜が戦いに参戦するシーンがあったような(さすがに細かいところは忘れている・・・)。あの辺りのエピソードとなればたしかに重要そうです。

 書いているのは、ダグラス・ナイルズ。
 どうもドラゴンランス・シリーズではそこそこ重要なポジションにいた模様。
 なので、この作品はD&Dチームがけっこう本気で作っているゲームブックだったりします。そのせいか、文章の質も高いし、表紙や挿絵はゲームブック界でも一二を争う品質のものとなっております。

 ただ、こう鳴り物入りな割には、あんまりすごいゲームブックだという評判は聞きません。んー、とりあえず山を見てみましょうか。



 ほほ−。
 なかなかよいのではと思うのですが、うーん。
 気になるのは、このダグラス・ナイルズ、実は以前ご紹介した、クォーラス城からの脱出の作家さんなのですね。
 あの20ステップであっさりクリアできてしまって、肩すかしを食らう人が頻発しているとご紹介したゲームブックの書き手なのです。

 http://blog.story-fact.com/?eid=663597
 GB解析 -HG- クォーラス城からの脱出 D&D原理主義をここに見た


 ひょっとしたら、なんらかのそういったまずい部分があるのでしょうか?
 まあ、こればっかりは詳細ゲームブック解析をしてみないと何とも言えないところですので、とりあえずのところはHGとしておきましょう。格下げはないにしても、ひょっとしたら格上げすべき作品なのかも知れません。

 待て、詳細解析! <って、いつやるんだ(笑)。







| ゲームブック解析 -HG- | 21:10 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事
GB解析 -HG- ババ・ヤーガの悪夢の王国
 眠れぬ夜をお過ごしのゲームブックフリークのみなさま、こんばんわ。
 ゲームブック解析でございます。

 えーと、制作が進んでおります。
 今回は、これが頓挫しなければ、館モノの研究になるはず。
 ゲームブックはそれなりに館をダンジョンとして扱う良作が多いのですが、それとはちょっと違う、野々村型の再現という感じになる予定です。ただ、話はだいぶ明るく、人情話ですかね・・・。宮部みゆきの江戸人情ものの話に構造は似ている感じか。
 プロットが爆発気味になっているので、ねじ伏せる必要があってため息気味なのですが・・・。

 さて、本日は、富士見ドラゴンブックシリーズ。
 ババ・ヤーガの悪夢の王国です。

 本作は、ババ・ヤーガという魔女から宝物を取り返すというお話なのですが、でるわでるわ、悪夢の数々(笑)。小屋から巨大な脚が生えてきて攻撃してくるわ、宝を盗もうとするとカエルにされるわ、五本腕と三本脚の化け物が出てくるわ、まあ、本作はそういった悪夢的なモチーフがてんこ盛りになっていて、悪夢じゃないという部分は存在しないと言って過言でない内容になっているのです。

 ただ、あまりにも意味不明で悪趣味(いい意味で)なので、くらくら来るのですね(笑)。ちょ、ちょっと、これはつらいかなあ、と。
 総項目数228と若干ちいさい気がしないでもないのですが、この辺はAD&Dゲームブックの特徴ですので、まあ、こんなものだろうと思います。

 山を見てみましょう。



 ほほー、これはなかなかよいやまです。
 なるほど。

 と言うわけでHGで!





| ゲームブック解析 -HG- | 21:35 | comments(0) | trackbacks(0) | 昨年の記事