こんばんわ! 管理人のhikaliです。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
さて、前回に引き続き、物語解析とはどういうものかという話の続きなのですが、おや? なにか妙に更新が早いですね(^_^;
実のところ前回の更新で、あれ? この更新方法を採れば、
圧倒的に手抜きができるじゃん! 分かりやすい解説になるじゃん! と発見してしまったからでして……、水を得た魚のようにがしがし更新をかけて行きたいと思います。
実のところ、このゲーム論を始める前は、けっこうぐだぐだと悩んでいたんです。
もともと、死神の帰還のメイキングでもやろうかなと思っていたのです。しかし、何度書いても書いてもちっとも分かりやすくならない。もちろん、あのシリーズが10年ぐらい構想を積み上げてきたお話だからというのもあるのですが、それ以前にわたしがどう考えて、どういうフローをとおって書いてきたのかが、圧倒的に分かりにくい。
それで考えているうちに、
というかわたしの作り方が特殊なんじゃないか?
と思うようになり、
というかあれ説明するのには、物語解析から説明しないとダメなんじゃないか?
という経緯になり、
というかもともと物語解析って、ゲーム論だったじゃないのか?
と、原点にたどり着いて、
おお、そうだゲーム論なんじゃん!
と書き始めたものなのですよね(^_^; <経緯がぐだぐだすぎw
回り道して結論から言うと、死神の帰還って、ストーリー一切考えてないんですよね(笑)。ログを見るとわかるのですが、週刊マンガ雑誌の2、3話先ぐらいしか考えてない状況で、がががと書いているのです。
台詞とかもけっこう即興で書いてますし、演説とかもけっこうがーっと書く速度で書いてしまっている。
そんなので書けるの?
と言われると、なんかへんな人に見られているようで返答に困るのですが、宮部みゆきも「ミステリーの書き方」でそうやって書いているとか言ってましたし、内田康夫(浅見光彦シリーズの人)なんかミステリー作家のくせに、
「書いているうちに、あ、こいつが犯人だ! と分かってくる」
などとぶっ飛びなことを言ってたりします<犯人決めないで書いてるw
わたしもけっこう登場人物の自由に任せているというか、なんと言えばいいのだろう小説を書きながら、その登場人物たちを即興で演じている、という感覚が近いのです。
死神の帰還の例で一番ひどいのは、ウタリ(翼竜少年)が10層までしか作られていないセントラルを見て、
「つくりたい」
と言い出して、仕方ないのでセントラル大開拓時代なるものをでっち上げるはめになったとか、え、そんなのも考えてなかったの?! とびびられると困るのですが、わたしとしては、
「だって、ウタリがそう言ったんだから仕方ないじゃん! 言うなっていえないでしょ!」
というのが書き手の本心だったりします。
ん……、なに言うかなこいつと思っていたら、いきなり「つくりたい」などと言い出したので、そっか、そう言うよね……、ウタリだものね……、まいったな……どうしよう……。
というような状況で書いていたりするわけです。
これを説明しようとしていたので、そりゃ、無理だよねw なのですが、ここまでhikaliのゲーム論を読んできて、ああ、なるほど、この人だったらそういう書き方するだろうな、というのがおぼろげながらでも分かって頂ければ、もうこの連載を続けてきた甲斐があるというものです。
そうそう、まずは、ここにたどり着きたかったんです(^_^;
わたしの感覚で行くと、物語って、ストーリーというよりもゲームに近い。
これなのです。
その中で、ひとりで全員の役をやるのが小説、という感覚なのです。
これがまずお伝えしたいことでした。
というわけで、今回はもう少し静の物語解析の具体的な使い方に踏み込んでいきましょう。前回は、エアフォース・ワンを魔改造する実演の解説をしましたが、今回は、無から物語の原型を作るお話。
物語って無からどう生み出すんですか?
そんな疑問が生まれませんか?
方法論はいろいろあるのですが、ログが残っていて、これからながながと解説しようとしている『ミリーの天気予報』では、はっきりといえます。
ランダムです。
苦笑するしかないのですがw こう言い換えると分かりやすいかもしれません。
ストーリーを紡ぐ、とは、物語上で自由に動く登場人物たちの予想不可能な動きを取り込みながら、彼らの軌跡を説明していくことなのです。
はじめからストーリーという設計図があるわけではなく、予測不能なあらゆる要素たちを紡ぎ上げていくものなのです。
シナリオ(物語の企画書)の段階では、ランダムに生まれてきた要素を、物語解析を使ってひとつの物語構造を作り上げ、プレイ可能にするのです。そして、登場人物を突っ込んでみて、プレイさせてみる。
感覚的には、落語の三題離にちかいことをしていると想像すると、大体合っています。
というわけで、行ってみましょう!
『ミリーの天気予報』のメイキング解説です!
■単語ジェネレータの説明
さて、解説をしていくのですが、わたしのシナリオ作成方法がけっこう特殊なため、事前にツールの説明をしなければなりません。
特にわたしがお気に入りで使っているのが、単語ジェネレーター。
いわゆる三題噺の三つのお題を、自動で提供してくれるようなツールです。
仕組みはいたってシンプル。
わたしが小説などから切り出してきた単語をランダムで表示するものです。
ただ、単語と言っても、1wordではなく、数wordで使いやすいなあとわたしが思ったサイズで切り出しています。
例えばこんなのが入っています。
宿屋へ運んだように見せかけた 時代のせい お酒の壜
多くのもの淋しい時の記憶 まったく解きがたい神秘 一緒に来て下さい
切り出し元の小説は、特にこれと言った傾向はなくばらばらで、例えば、小泉八雲、モーリス・ルブラン、北村薫、萩原朔太郎、高村光太郎、角田光代と、とにかくまあ、わたしの手の届く範囲にある小説と思って頂ければ、大体合っています。
これが、たぶん現時点で1万単語ぐらいあるはず。
他にも歳時記リストとか、イベントリストとかがあり、場面に応じて使用しています。
これが、ランダムでつくっている、と言っている部分です。
なんとなく想像できたでしょうか。
■シナリオ作成時のログ、ひとりブレスト
また、わたしはシナリオをつくるときに、ひとりブレストをします。
これは、とにかく思ったことをひたすらにテキストエディターに書いていくというもので、そんなに特殊なことをしているのではないのですが、あんまりひとりブレストをしている人がいなくて、便利なのになあ、なんでやらないんだろう? と思ってしまいます。
やっていることはいたって簡単で、例えばこんな文章になります。
かなりぐだぐだですw
歳時記randstrを作った。思いのほか強力っぽいのだけど、いかんせん風土が日本だ・・・。まあ季節感が出るからいいか、みたいな(超適当・・・)。
あー、あと、なんか、やっぱり導入しやすい話しにしようぜ。
なんか、シドとボルニアの因縁とか言われてもわからねえよ、みたいな感じだった気がしてきた。なので、できるだけ、あんまり世界観が表に出ないように。で、あんまり堅い話じゃなくて、もうちょっとノリがいいというかキャッチーな感じで、おっと分かったポップな感じで行こうぜ。
そう言う意味では、イコウの歌姫とかなかなかノリはいいんじゃないかという気になる。あんぐらいノリがよくてよい。
まあ、企画会議の砕けた会話が全部文字になって残っている、みたいなイメージでいると分かりやすいかもです。
で、ひとりブレストをすると、当然にテキストデータが残りますから、それをログと呼んで、全部保存しているのです。そして、当然にといいますか『ミリーの天気予報』は、そのログが全部残っているのですね(^_^;
ですので、一部分かりにくいところは解説しつつも、その全貌をお見せすることによって、どうやってあの話は作られたのか、ということを通して、物語解析を説明してみたいと思うのです。
準備はいいですか?
これは何の秘密でもなく、ほんとうに無邪気で単純なことの積み上げなのです。
ただ、ここまで説明しないと理解不能なだけでw
行ってみましょう。
■ミリーの天気予報に見る、シナリオのつくり方
〜単語選び編〜
まずは、ランダムに単語を選びます。
この『ミリーの天気予報』を作っていたときは、
1.まず、6つをランダムで選び、そこから1つ外す
2.続いて歳時記から、1つランダムで選ぶ
3.最後に、使えそうなのを恣意的に3つ選ぶ
で、この9つの単語から、6つ以上使うことにする、というルールでやっていました。
このやり方がその当時は安定していたので、そうしていたのですが、別にそれでなければいけないというわけではありません。
どんな単語が出てきたのか見てみましょう。
説明を加えながら、ログを引用していきましょう。
うりゃー!
職業範囲 両耳 一つの新聞
繊細な衣のひだ 前から知っていたこと 父の一族の知人
一つの新聞を外す。
ここまでが、「1.まず、6つをランダムで選び、そこから1つ外す」です。
大文字:大文字の火、精霊送火、妙法の火、船形の火、鳥居形の火【秋】行事
まあまあ。
これが、「2.続いて歳時記から、1つランダムで選ぶ」です。
6+3。
ここをちょっとキャッチー風に選ぶことにしよう。
職業範囲 両耳 精霊送火
繊細な衣のひだ 前から知っていたこと 父の一族の知人
なので、そこから行きますよ。
まった、先に舞台を決めよう。
東岸諸国人 フェニキア的な人々
なんか、強引に選んだような(笑)。
ここで、先に舞台を選んでしまっていますね。
大きな琥珀のパイプ 壁画の中の三人 あわれな少女の顔は涙に濡れて
これが、「3.最後に、使えそうなのを恣意的に3つ選ぶ」です。
どういう単語が選ばれたかというと、
職業範囲 両耳 精霊送火
繊細な衣のひだ 前から知っていたこと 父の一族の知人
大きな琥珀のパイプ 壁画の中の三人 あわれな少女の顔は涙に濡れて
この9つが選ばれました。この9つからとりあえず6つ以上使えばいいのですが、おっと、これは全部使ってますねw なんとなく、これはあれだなというのが思い浮かぶものが散見していないでしょうか。
■ミリーの天気予報に見る、シナリオのつくり方
〜キーワード点検編〜
続いて、キーワードを点検していくのですが、「あわれな少女の顔は涙に濡れて」が引っかかって、思わぬ方向へ転換します。
んー・・・。
というわけで、風呂の中で、一番はじめの蛾の少女の話とミックスすることにした。
これね。
−−
えーと、風呂入っている内にシナリオできた。
1.病気で眠れない少女
→ 故買屋で、パオペラに女の子載せてくれと言われる。
→ 屋敷に行ってみると悪そうな商人。
→ 少女を預かる。
2.パオペラで少女と遊覧飛行
→ 喜ぶ少女。
→ あちこちを見せてあげる。
→ この子は何かが欠落しているのではないか?
(何かをあきらめている気がする)
→ 倉庫へ入れるか。(かなり汚いし、ほこり臭い)
→ 入れると蛾が飛べなくなって喘いでいる。
→ 少女が助ける。
(空気が薄くなっているから飛べないんだよ)
→ 夜景を見せてあげる。
3.地上に戻ってきて、少女が消える。
→ 必死に捜す。
→ 酒場の街灯のところで見つける。
→ 蛾をはなしたっぽい。
→ 寒そうにしながら寝ている。
→ 家に帰す。
−−
職業範囲 両耳 精霊送火
繊細な衣のひだ 前から知っていたこと 父の一族の知人
大きな琥珀のパイプ 壁画の中の三人 あわれな少女の顔は涙に濡れて
東岸諸国人 フェニキア的な人々
ここで出てきたシナリオは、シナリオラッシュといいますか、片っ端からシナリオを作っていたときに(20個ぐらい)できたシナリオの1つなのですが、どう考えてもゲームにはならなそうなので寝かしておいたものです。
これはもうプロットの形になっているというか、原稿用紙10枚ぐらいの短編ぐらいにしかならないようなシナリオです。それで、このシナリオを、今作っているシナリオにミックスしてしまうことにしたのです。
(そうすると、「あわれな少女の顔は涙に濡れて」がクリアできるので……)
で、ちょっと難しそうなので、がんがんに物語解析を使ってみる。
まず、人物だな。
パオペラ4人はいい。
今のところ見えているのは、故買屋、病気少女、悪そうな商人。
で、キーワードに、「壁画の中の三人」がいる。
あと、「繊細な衣のひだ」、これは誰かが着ている。
「父の一族の知人」ん・・・。
「職業範囲」、これはなんだ?
「あわれな少女」、これは病弱な子だろうか。
「両耳」、これはだれ?
「前から知っていたこと」、これは誰が知っていた?
これは、物語解析の4つの要素、人物、舞台、道具、決まりごとに落とし込もうとしています。キーワードで人物に関係がありそうなのをピックアップしてみているのですね。これをやるだけで、かなり多くのキーワードが整理しかけているのがわかるでしょうか。
■ミリーの天気予報に見る、シナリオのつくり方
〜物語構造構築開始編〜
で、今、実はパオペラ以外が立体的ではないのだな。
つまりここでドラマを作れない。なので、ここを広げる。
「壁画の三人」を利用する。これは過去の様子だよね。
どこにあるんだろうか。まあ普通なら家族の肖像画なのだが、この中に少女はいない。つまり生まれる前の絵ね。で、悪い商人と、その妻、そして息子が描かれている。で、妻は少女を産んだときに死んだ。息子は少女には死んだと言われているが、実はどこかで生きている。
少年は父が悪徳商人になっていくのに我慢ならず、家出している。
「父の一族の知人」と「職業範囲」はこの少年に使おう。
つまり、この話は兄と妹の話。
だいぶ立体的になってきたでしょう(笑)。
ここで、「壁画の三人」を過去にしているのは、現在にしてしまうと新たな要素が生み出せないからです。立体的にする、といっているのはその辺を指していて、現在−過去があることで、要素の分布する範囲が増えることがわかるでしょうか。
こうやって見てみると、この着想だけで、だいぶ『ミリーの天気予報』の原型ができてきていますね。
続きを見ましょう。
さて、「大きな琥珀のパイプ」は絵に描かれている商人の持ち物だった。それを少年が持ち出してしまった。で、故買屋がそれを手に入れて、商人へ返すところが発端。
なので、実はけっこうドラマチックなところから始まっている。
で、「繊細な衣のひだ」をこの少年が着ていて欲しいのだな。
で、これを「職業範囲」に絡める。
彼の職業はなんだろう?
条件は少女と触れる機会があること。
画家かなあ。
まあ、それなら壁画と一応絡むか。
ここですでにディシュの原型が出てきています。
『ミリーの天気予報』は序盤がけっこうゆっくり進むので分かり難いのですが、物語の深層から見てみると、けっこうディシュの深慮遠謀っぷりが見えてくるのですね。で、パオペラの4人はそんなことも露知らずに、事件に巻き込まれていくのです。
続いて状況を整理し始めます。
これでだいぶ立体的になってきたかなあ。
少年は、商人の依頼で、少女を描いている。
つまり、兄が妹を描いている。
で、故買屋はそれを知っている。
なんか、突然に人間関係がぎゅっとした感じが分かるかな?
少年は、今売り出し中の、超有名な画家。ちなみに多少歳をとったような容貌をしている。これは年齢を誤魔化すための変装。
パイプを返したのは、少年の作戦開始ということにしよう。
だいたい構造はできたか。
整理しよう。
パオペラというかリオネのお得意の故買屋にエケルで手に入れためずらしい装飾品を売りつけるシーンから。で、丁々発止の様子で売っていく。
それが一段落すると、ちょっと、重い仕事があるからついてきてくれないか、といわれる。大きな琥珀のパイプを届ける仕事らしい。報酬ははずむ、といわれる。リオネは、まあ、恩を売っておこうという気つもりらしい。
で、商人の家に高価なパイプを届けに行く。
故買屋は、それれを悪徳商人にわたし、報酬を受け取る。
その間に、館を紹介され、肖像画を見る。
で、少女は少年に描かれている。
それを商人は説明して、精霊送火に娘をパオペラで見せられないかと提案する。報酬はよさそうだし、どうも、少女は今にも死にそうだし、まあいいかみたいな雰囲気に。というわけで、全員がパオペラで遊覧飛行状態になる。
これはOKかなあ。
よし、OKで!
間がすこーんと抜けていますがw 物語構造がだいぶできてきたので、なんとなく満足してしまったのですねw それに後日に気付きます。
■ミリーの天気予報に見る、シナリオのつくり方
〜コンセプト構築編〜
およ?
完成していることになっているwww
実は、不完全なので、食事中とかに考えていたので、そのフィードバックを。
現在の状況だと、
依頼 → 遊覧飛行
とあっと言う間に結論にたどり着いてしまって、その間にドラマを作りにくい。
で、実は祭りは2〜3日後なので、その間我が家に滞在して欲しい、という内容に変更する。で、その間、邸宅で過ごしたり、街を歩いたりする。その間に、どたばたとした事件が起こることにする。
というわけで、タイトルも変更(笑)。
これまで、
「辺境の祭り」
「ジャングルの要塞」
と来ているので、「○○の××」に変更する。
ジブリ方式ですな。
で、シェイクスピア喜劇を参考に、喜劇仕立てにする。
今考えているのは、十二夜みたいな感じ。
ただ、シェイクスピア喜劇は色恋ものが多いのだな。
なので、どっちかというと、そこへ「ベニスの商人」を混ぜていく。
あー、あのシャイロックのエピソードではなく、あの商人たちが街路をかけていくような感じのさわやかな感じ。
あとどうでもいいが少年はシャリーに惚れることにしよう。
(なんかすさまじくどうでもよいように付け加えたが・・・。)
これは、少年は少女に惚れている訳じゃないよ〜、というのを伝えたかったのと、これぐらいの年齢の子たちがなんかあったときに、まあ、色恋の一つもなければおかしいよな、という偏見から(笑)。
ここで、シェイクスピアの「ベニスの商人」がモデル、ということが決定されています。ベニスをこう読む人はそうとう物語解析力がある人ですが、『ミリーの天気予報』って実はシェイクスピア喜劇をかなり混ぜ込んでいる話なんです。
というか、わたしからしたら、まんまシェイクスピアじゃんw なのですがw
その流れから中盤のミリーを大活躍させるシーンを、夏の夜の夢から発想しているのですが。
そして、これはなんで思いついたのか分からないのですが……、まあ才能というものがもしあるのであれば、こういうことをいうのですね……。おそらく、ベニスの商人は、主人公の商人の船が難破することから事件になっている、という部分からの発想だと思うのですが、
おっと霊感がピッときた。
タイトルは「窓辺の天気予報」。この少女の元には、商人がその予報を聞きに来る(船が難破すると困るから)。よく当たると評判。この子は、嵐がやってくるのが、庭の鳥たちの様子で分かる。おっと、キーワードの「両耳」は予報するときに、この子が鳥たちの声を聞くのに、両耳をかざすから。
キーワードの消化を見ておくか。
というか、二つのシナリオを合体させたからとんでもない事になっているなあ(笑)
現状:
職業範囲 両耳 精霊送火 繊細な衣のひだ
大きな琥珀のパイプ 壁画の中の三人 あわれな少女の顔は涙に濡れて
残るは、
前から知っていたこと 父の一族の知人
ほほー、かなり消化しているのか。
なんか、この話はすぐにでも作れそうな感じだな・・・。
「父の一族の知人」は消化してますけれどもね……。
起承転結チェックが始まります。
とりあえず起承転結チェックしておくか。
起:起が弱いんだよなあ・・・。
承:は基本的に舞台の開示と人物の開示ね。
舞台は、商人の館とサディスの街。サディスは、スペインのカディスから。
人物は、つぎつぎとやってくる面白いサディス商人たち。この辺は千と千尋を参照。
どうでもいいが、少女のお父さんは抜け荷をやっている。
たとえばお酒タブーな国に酒を運んだりしている。
まあ、そんなに悪いことではないけど、ずるはしている。
このサディス商人たちは、どこか落ちこぼれ商人っぽいところがあって、ひょうきんで面白い。
転:は少年の決起。遊覧飛行で終わりに、少女を逃がしてしまう。
結:は少女が見つかり、なにか生きる力みたいなのを見つけたみたいな話。
後日談:
・シャリー、少年を振る。
・少女、明るくなる。
・絵の完成。
だいぶ構想が見えてきましたね。
ここで日が改まります。
■ミリーの天気予報に見る、シナリオのつくり方
〜企画の確認編〜
このあたりから、プロットに落とそうとし始めています。
タイトルの「窓辺の気象台」は仮。
一応、もう一つ「窓辺の天気予報」も候補としてあるけど、これは、窓辺と天気予報が両方とも弱いので、気象台とちょっと不思議感がある方にしてみている。もし、窓辺の方にもっといい言葉があればできれば天気予報を使いたい感じかなあ。
あとどうでもいいが、どうも、あの宮崎駿のタイトルは宮沢賢治を踏襲しているのだなあ。今日ちょっといろいろ調べていて思ってしまった。
話的には、サディスという東岸諸国の一都市国家ののどやかな空気を描きながら、そこにいる、悪徳商人と病床の娘と画家として帰還した息子の人間模様の話。これをシェイクスピア喜劇の風味を混ぜつつ、ジブリ風にさわっとまとめてみたい。
ふんわりした、そうですねえ、よしもとばなな調の話なんだけど、実はヴェニスの商人って感じの話。ヴェニスの商人のミニゲームがぎゅっと詰まっているけど、実は青春群像みたいなところを目指していく。
あんまり、泣きをついていくのではなく、ぐるぐるとあれこれ起こして引っ張り回していくシェイクスピアのテクニックを使っていく。
かなりでっかい原案原稿があって、そこそこのボリュームとなっている。
幾つあるんだ?
25枚ありますね・・・。
スゴイデスネ・・・。
このシナリオは、途中から急遽、別のシナリオをミックスして、そこへ物語解析を使ってぐりぐりやっているから、なかなかやっていることは凄いというか、なんじゃこりゃ、というシナリオなのだが、まあよい。
プロットに落とすために、ゲームの構成というか、実際のパラグラフの構成を考え始めています。
今回は前回の反省を生かし、いつの間にか物語にぐいぐい入り込んでいて抜けれないみたいな方向で行きたい。
で、今回は館モノなので、各部屋には基本となる項目があって、イベントへ入ると、フラグで分岐するみたいな話になる。いきなり難しくなるなあ。
館は、館の見取り図が大量に載っている書籍が2冊あるので、それを参考にする。
期限は3日。つまり2泊3日。
1日目 夕方:館へ行く 〜 就寝
2日目 一両日自由行動 館・サディス
3日目 起床 〜 夕方:パオペラで祭り見物
こんな感じで進める。
まず舞台から。
館は10舞台ほど。つまり行けるところが十カ所。
サディスは5舞台ぐらいを想定。
これで、最低15舞台。
でクラスターを考えるか。
これは素直に日にちでいいかなあ。
クラスター1が1日目
クラスター2が2日目:館
クラスター3が2日目:サディス
クラスター4が3日目:出発まで
クラスター5が祭り見物〜ラスト
けっこうでかいですねえ。
で、今回は項目を100は使いたい。で、枚数は300枚から400枚に抑える。
うそだw
項目が200近くあって、枚数は1600枚が正解ですw
誤差、すでに5倍w
まず、舞台で一応、最低15。
クラスター1が20。
クラスター2は、どうしようかなあ。
クラスター2+クラスター3+舞台で、50とすると、どうなるんだ?
クラスター2+クラスター3で35か。
となるとクラスター2で25、クラスター3で10。
クラスター4が20
クラスター5が15
で、どうなった?
舞台:15
クラスター1:20
クラスター2:25
クラスター3:10
クラスター4:20
クラスター5:15
合計:105か。
まあ、いいところではないか。
続いて、起こるイベントを整理し始めます。
■起こること
●1日目
・リオネが故買屋に商品を売る。
・商人に琥珀のパイプを渡す。
・三人の絵を見る
・少女のところへいく。
・画家に会う。
・商人がやってきて少女が天気予報をする。
・祭りをパオペラで見せられないかと打診される。
・シャリーは、少女が気になる。
・イコウがシャリーに、じゃあ共感者の能力を使えという。
・画家が怪しげな言動。
・どうも上手くいっていない感じのこの家。
・少女キレる。
・責任を感じるシャリー。
・食事。上手くいかない会話。
・リオネが解説。
・仕方なく泊まることになる。
・就寝準備。
・シャリーが貴族の装束を着る。さりげなく可愛い。
・イコウ、ちょっとどきどきする。
・ロットとイコウが話す。ロットは、あんまり人間には興味がない。
・深夜に物音がする。
・イコウ、怪しげな人影を追いかけるが、つかまえられず。
・仕方なくねる。
とりあえず、プロット書いてみるか。
ちょw いきなりプロット書き始めたw
ちなみに書かれているプロットはこんな感じです。
実際の文章と対比してみると面白いかもです。
1.サディスでリオネが故買屋と買い取り交渉
→ リオネが物凄い剣幕で、故買屋のオヤジをまくし立てている。
→ 困るオヤジ。
→ イコウ視点で、リオネの描写。容貌をそこそこ詳しく書く。
#今回、序盤はかなりリソースを使って丁寧めに書く。
#なんというか巻頭カラーみたいなイメージ。
#こういうの上手い人って誰かいなかったっけ?
→ イコウがなだめる。
→ 外で、2人も待っているし。
→ 故買屋が、困り切って、リオネに逆提案をする。
→ 実は今日、お客に品物を届ける必要があるんだ。それについてきてくれないかな。
→ リオネ、慌てる。
→ ここ、サディスだよ!? 東岸諸国はシド商人嫌っているじゃん!
・えーと、なにを届けるんですか? 2
・なにか、リオネじゃないとできないことがあるんですか? 3
けっこうこの通りに進んでいたりしますw
しかし、これ、試験の一週間前に書いているなあw
物語のはんぶんは逃避でできていますw
えーと、いろいろ見て回った感想としては、やはりサイボーグを倒せはエポックメイキングで、そこからあんまり進歩はしていないかなあという気がしている。
サイボーグを倒せで使われているのは、移動の際に意外な人物に出会い、そこから事件が進展していく、という手法。これがけっこう見えにくいやり方な気がする。登場人物を多くして、舞台を絞って、あちこちでいろいろなことが起こるようにする。
これが退屈させない方法になっている。
どこへ行っても事件が進展してしまう、というそういう構造になっている。
今回のシナリオは、この辺は参考にしたい。
あと、謎がけっこう深い。
しかも、謎をあちこちに拡散している。
この辺、お手本になっている話なので、上手いなあということになるのだが、どーしますかねえ。
今ある駒は、
パオペラ4人 イコウ
シャリー
ロット
リオネ
故買屋
少女
画家
館の商人
あちこちからやってくる商人
で、今回は主役はイコウ=シャリーなので、ロットとリオネは浮かせておく。
ロットとリオネってやることあんまりないなあ。なので、この2人は、サディスの方へ逃がす。でなんかとびきりの情報を持って帰ってくるという事にしよう。この辺で外情報を取ってくる。
と考えてきたところで、唐突に、彼が誕生します。
ジョゼフです。
ここかw ここまで、ジョゼフはいないことになっていたのかw
で、館の中だが、ちょっと不便なので、館の中に家令がいることにする。
これは少年にしたいのだが、なんで、この子は家の中を取り仕切っているんだろうなあと不思議な感じがする。
おっと分かった。この子は孤児で、家出した息子の代わりに育てられていることにしよう。養子ではないのだけど、実質上家令として家を取り仕切っている。いずれは、少女と結婚するという望みもある感じかなあ。
この子はいい子にしよう。
なので、画家は戻ってきて、彼がいいやつなので、なかなか切り出せなくなっている状況ということで。
お、いいね。
深まった。
さらっと流していますが、これで、ほとんど全景が完成します。
この判断が恐ろしく効いているのですが、シナリオを練っている最中はあんま考えていませんw
こんなもんですw
基本的にはストーリーを紡ぐ段階でこういう材料は消化して、意味あるものにしていくので、振り返ってみるとここが一番効いていた、になるのです。将棋で、79手目の3五金が全てでしたね、というのは、対局を振り返ってみないと分からないものなのです。
プレイヤーは思い付きを常に試すチャンスがあって、それが上手くいくときも、行かないときもあるのです。
その辺はひとことで言えば勝負勘です。
どこで、上手くいくラストピースが入ってくるかなんか分からないのです。
その後、プロットを書いている最中に、
とうとつに降ってきた。
この話は、シャリーがミリーの心を直そうと、心をいじろうとするのだけど、加減が上手く効かなくていろいろな感情を爆発させるミリーが邸内を混乱に落としていく話にする。
シャリーがあわあわいいながらなんとかしようとするのだけでど、その度にやりすぎてしまって、しかも、邸内にやってくる人たちの言葉を真に受けてしまうために、収拾がつかなくなってしまう。
最終的には、ミリーが疲れ果てて眠ってしまうことで収拾がつく。
これで、物語解析的にはほぼ完成でしょうか。
『ミリーの天気予報』の企画完成です。
お疲れ様でした。
■物語解析思想のはなしのさわり
さて、長々とお話ししてきたのですが、ここがたどり着きたかったところです。
長かったw
これまで延々と話してきたのは、この静の物語解析が何を見ているか、その視点に立つと何が見えてくるかをお話しするためだったのですが、物語を間に挟んで、ストーリーVSゲームの構図が見えたでしょうか。
図示するとこうです。
管理人的には悪の枢軸 ストーリー −物語− ゲーム 管理人的にはよって立つ正義
この対立構造です。
このゲーム側視点をお見せしたかったのと、物語解析がゲーム側からのストーリー思想への侵攻であるのだなあと、ビビットに分かって頂ければ満点です。<わたしもついさっき気づいたw
物語解析はストーリー教とでも言うべき狂信的で、全世界で信じられているあり得ない一神教に対するレジスタンスみたいなものです。
判断を失うな、世界は自由だ、偶然を信じろ、ストーリーを捨てろ、混沌を制しろ。
こう書いていくと、サッカーの自由を説いているみたいだなあと思ってしまうのですが、それが物語解析であることは、これまでの説明で分かってくれたのでは、と思います。
このゲーム視点に立って、混沌とした豊穣の海に向き合ったときに、コンパスになるのが物語解析なのです。
ここに到達するために、恐ろしいほどの試行錯誤を繰り返したのですが、何をやっていたのかが見えたでしょうか。
ストーリー教の洗脳を解くと書くと簡単に見えるのですが、実際のところ、自由は解かれてみないと分からないものです。わたしは自由にやっているように見えるかも知れませんが、わたしの視点からすると、いや、ストーリー教徒でないだけなんですけど……、というレベルだったりします。
ここを突破するのが、恐ろしく難しかったw
ゲーム視点に興味を持って頂けました?
さて、あまりにも長くなってしまったので、今回は終わりますが、次回は物語解析思想で世界を見るとどう見えるかを書いていきたいと思います。
たぶん、支配と統治の話から入ると思うので(注:この約束は信用しないで下さい。この人は思いつきでフリーダムにやる人です)、法の支配から、法の支配って基本的に分かっている人がほとんどいないよね、これがおかしな官僚支配とか言う話になっているけれども、この齟齬というか、理解できない頭の悪さが、罪なんだよね、という話にたぶんなって、法の支配の支配のバランスが悪いんだよね、ちょっと日本は潔白すぎ、これが害になっている、と進んで、基本的には、官僚は支配できないようになっている。
なので、官僚たたきは基本的に全面的に間違い。
問題は、官僚を支配する法なのだよ。
これを、叩きのめすことができるほど頭のいい人がいない。
なぜなら、過去の天才が作ったルールだから。
ローマの滅亡の原因に近いので、おかしくてわらってしまうのだけれどもw
法の支配の弊害を勉強するのって楽しいですよねw
これをストーリーの支配へと転換して、どんだけがんじがらめになってんだ?
自由になりましょう、という物語解析の視点をお話します。
書き換えることが許されないのは、教典だけです。
しかし、それが世界中に害悪を撒き散らしているのです。
じゃあ、書き換えればいいんじゃね?
たとえば、シェイクスピアとかって、最悪だよね。
ここからスタートしましょう!
これが物語解析です。
次回は、のび太と鉄人兵団をハックしてみましょう。
楽しくなってきましたか?
ここにたどり着きたかったんです!